「水、水、水」、わかっていたのに何もしてこなかった!

東日本大震災が日本を襲い、福島原子力発電所での大惨事が起きてから2年半近くになろうとしている。事故から9か月余り経た2011年12月16日、当時の野田首相が原発事故収束を宣言した。この“収束宣言”を疑問視するドイツのメディアの報道についてはすでにこのサイトでも伝えている。福島の事故以来、テレビのニュースと新聞、さらにオンラインで読める新聞・雑誌を一生懸命読んでいるが、8月20日以降、ドイツのメディアで福島に関するニュースが目立って増えている。汚染水の海洋への流出、貯蔵タンクからの汚染水漏れがその原因だ。いくつかの代表的なメディアを見ていると、東電だけではなく日本政府への不信の声が聞こえてくる。

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スーパーの魚売り場での嫌な思い 

Fischtheke

近所のスーパーの魚売り場で順番を待っていると、前のお客さんと売り子さんの会話が聞こえてきた。「このお魚、あの危ない所でとれたものじゃないわよね?」「危ない?ああ……もちろん当店では、汚染地域でとれる魚は置いていませんよ」……なんともいやーな気持ちがするのだった。福島第1原発で溜まった汚染水が大量に海へ流れ出ていることを東電が認めたというニュースは、当然ドイツにも伝わっている。私は実はこの後もあと2回、福島に絡んで複雑な思いをした。

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