新年のご挨拶

永井 潤子 / 2016年1月3日

迎春皆さま、新年おめでとうございます。

新しい年、2016年は、去年1年間だけで100万人もの難民を迎えたドイツにとって厳しい年になることが予想されます。ドイツでは毎年大晦日に、首相が新年に向けての挨拶をテレビ・ラジオを通じて行います。2015年の大晦日メルケル首相は、「2015年、ドイツは稀に見るチャレンジを受けました。価値観、伝統、法秩序、言葉を共有する我々の社会に、これだけ多くの人々を統合するには、長い時間と多くの努力、多額の資金を必要とします。しかし、難民の統合に成功すれば、ドイツの将来にとって経済的にも社会的にも大きなチャンスになります」と楽観的な見方を示しました。そしてメルケル首相は挨拶の最後に、彼女のトレードマークのようになった「我々はそれをやり遂げます」という言葉を繰り返し、「なぜならドイツは強固な国だから」と付け加えました。

2016年はまた、チェルノブイリ原発事故から30年、福島原発事故から5年にあたるため、原子力について改めて考えるべき年とも言えるでしょう。さまざまな点で世界の注目を集めるドイツについて、ベルリンに暮らす私たち、20代から80代までの7人の女性たちは、今年もエネルギー転換の現状をはじめ、政治や社会の実情、あるいは文化的な出来事についても日本の皆さまの目に届きにくい新しい情報をお伝えしていくつもりでおります。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。      緑の魔女一同

4 Responses to 新年のご挨拶

  1. 年末にじゅんさんの今年のノーベル賞作家の本のことでコメントしたのですが、どこかに消えてしまったようです。

    ハンブルクから長年ブログを発信していて、リンク欄にもこちらのブログを載せていますヘルブラウ(淡青)です。

    今年もとても共感できるさまざま記事を読ませていただけることが楽しみでとても感謝しています。

    • じゅん says:

      新年早々のコメント、ありがとうございました。年末のコメントに対するお返事、遅くなりましたが載せました。今年もたくさんのコメントをお寄せください。

  2. 若大将 says:

    じゅん様、皆様、明けましておめでとうございます。
    今年も 皆様の発信される、貴重な情報を楽しみにしています。

    恒例の、メルケル首相のニューイヤー スピーチでの難民問題へのアピールに、
    彼女の揺らがない信念を感じますね。
    でもこの件では世論の反発もあり、今後の動向が気になります。
    また、VW問題のその後と、ドイツのユーザーや市民の意識も気になります。
    その他様々なドイツ社会の話題 (近年の健康志向・食の変化なども)、メルケル政権の動向など、関心がありますね。
    末筆ですが、今年も皆様のご自愛を お祈りしています。

    PS.よろしければ、メルケル首相の「私たちはやり遂げます」のフレーズ、原語ドイツ語で何と言うのか お教え下さい。(「私たちにはできる」とも伝えられますね)

  3. 若大将 says:

    昨年来のメルケル首相のフレーズは、”Wir schaffen das” ですかね。 (自分の人生に使えそうですね)
    大晦日の事件以来、ますます彼女への批判が強まっているようだけど、僕は彼女を批判する気にはならない・・・
    批判すべきは、2003年イラク侵略以降、中東で戦争を引き起こし、大量の難民を発生させた首謀者たちではないかと。戦争を止めさせる事こそ重要だと思います。