求む!「エネルギー節約チャンピオン」

やま / 2012年2月5日

「親愛なる気候保護者へ」という書き出しで始まるメールが届きました。「今年もエネルギーの値上げは家計に響くでしょう。電気、暖房費などをはじめ、エネルギーコストは上がる一方。航空料金、電車料金、ガソリン価格も高くなっています。皆さんがこの値上げで途方にくれているなか、ドイツの学校はエネルギーコストを下げるのに一生懸命です。」これは、学校を対象とした省エネ対策コンペのお知らせでした。

「気候は保護を求む(Klima sucht Schutz)」という公益団体とドイツ連邦環境・自然保護・原子力安全省が共同で開催するコンペで、今年で4回目です。締め切りは3月13日で、なるべく多くの学校に応募してもらおうと、関係者にメールが送られてきました。

「環境保護、気候保護は、誰もが取り組まなければいけない問題です。地球を守るための対策を提案してください。」と将来を担う若者に政府はコンペの参加を呼びかけています。

学校のCO2排出量の75パーセントを吸収してもらおうと、木を植え“学校林“をつくったり、“エネルギー探偵団“というグループが家庭の節電、省エネの調査をしたり、気候保護についての携帯用の動画を製作したり、学校で生まれるアイデアはユニークで、その数も多数です。

参加できるのは学校であればもちろん、生徒一人でも、グループ活動でもよいそうです。(ちなみにドイツの学校は全般に公立で小、中、高等学校のほか、実科学校、専門学校、職業学校も学校の種類にはいります。)

最初に10校選ばれ、まずそれぞれに5,000ユーロ(約50万円)、及びポケットサイズのHDビデオカメラが授与されます。更に後援者として企業や協会などがスポンサーになり、最終審査まで援助します。最後に、最優秀校には特別賞として1,000ユーロ(約10万円)が進呈されます。

審査員という項目をクリックしてみると、なぜか男性ばかり6人。環境省の委員、学者、研究者など、専門家以外に、歌手やある雑誌の編集長など今、若者の間で人気な方もいました。

コンペにより学校のエネルギーコストが下がり、赤字の多い自治体は助かります。それ以上に大切なのは、生徒たちに将来の社会について考える機会が与えられることです。他人に言われて従う節電よりも、知識を得た上で確信を持って実行する節電のほうが持続性があると思われます。子供の考え方は純粋で、省エネはゲームのようです。

過去、3年間のプロジェクトが紹介されているパンフレットをダウンロードできます。これらの例を見て、他の学校にも気合いを入れてもらおうと、主催者は望んでいます。パンフレットはドイツ語ですが、詳しい内容を知りたい方はご連絡ください。

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