ベテラン魔女、じゅん記者の新刊本をご紹介!『放送記者、ドイツに生きる』

このウェブサイトでおなじみの「じゅん記者」こと、永井潤子さんが本を出した。じゅんさんは、長年ドイツの国際放送「ドイチェ・ヴェレ」で日本語記者を務め、現在はフリージャーナリストとして活躍している人だ。「みどりの1kWh」の私たち魔女の中でも大ベテラン。そんなじゅんさんの新刊が出たことを、私たち一同、とても喜んでいる。今回は、じゅんさんの本『放送記者、ドイツに生きる』(永井潤子・著 未來社・刊)をご紹介したい。 続きを読む»

チェルノブイリ事故直後のドイツをリアルタイムで伝えた本『ベルリンからの手紙』

1986年4月に旧ソ連で起こったチェルノブイリ原発事故は、ドイツにも放射能の雨を降らせ、反原発運動が盛り上がる機運を作った。実は、「みどりの1kWh」の執筆メンバーのうち4人が当時の西ドイツで、チェルノブイリ事故後の混乱を体験している。私自身は、当時はまだ子どもで、日本で暮らしていたので、その様子は想像するしかない。チェルノブイリ体験を持つ「先輩魔女」たちの話を聞いて、「もう少し詳しく当時のドイツの様子を知りたいな」と思っていたところ、『ベルリンからの手紙 〜放射能は国境を越えて〜』(山本知佳子・著 八月書館・刊 1989年)という本を見付けた。 続きを読む»

日本の参議院選挙結果についてのドイツの新聞論調

7月22日に行なわれた日本の参議院選挙の結果について、翌日のドイツのメディアは、さまざまな見出しでかなり詳しく伝えた。「安倍首相、思い通りの政治が可能に」(ベルリンで発行されている全国新聞、ヴェルト)、「日本はアベノミクスに高い代償を支払う」(ベルリンの日刊新聞、ターゲスシュピーゲル)、「民主的な一党国家への道を歩む日本」(フランクフルトで発行されている全国新聞、フランクフルター・アルゲマイネ)などである。

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チェルノブイリを語り継ぐベルリンの劇団

ベルリンにいると実に様々な人に出会うが、中でも先日会った女性はとくに印象に残る人だった。ウクライナ出身の彼女は、クラシック・バレエをドイツとハンガリーで学んだあと、バレリーナとしてドイツ南西部のカールスルーエとベルリンのカンパニーで踊っていた。新しいシーズンにはプリマ・バレリーナの地位が約束されていたが、シーズンが始まる直前に足の故障でバレリーナとしてのキャリアを断念せざるを得なくなった。その後、映画女優に転身したが、ハリウッド作品に出演したのを最後に映画俳優としての仕事にも終止符を打った。2003年、彼女はベルリンで「ドキュメンタリー劇団」という変わった劇団を立ち上げ、演出を担当している。この劇団が「ドキュメンタリー劇団」と名づけられたのは、すべてのセリフを実際に語られた関係者たちの言葉で構成し、時代の証言を記録することを目的としているからだという。

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ドイツ人のエコ意識

grün環境保護先進国と呼ばれるドイツ。緑の多いドイツ。この国に住む国民だれでもが“みどりを守る仙人”なのでしょうか?「とんでもない!」と答えたのはオリバー・シュテンゲル(Oliver Stengel)氏。彼はヴッパータール気候・環境・エネルギー研究所で持続可能な生産と消費について研究をしています。「環境保護について知識があり意識も高いが、実行に移すとなるとまだ十分ではないのでは」と始まるシュテンゲル氏の文章がドイツ連邦政治教育センターのウェブサイトに紹介されていました。

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