ガスと電気をお安く
先日ご紹介したtest誌に、「フィナンツテスト」(Finanztest)という姉妹誌があります。これも「商品テスト財団」が毎月発行しているもの(4.5ユーロ:約480円)なのですが、12月号の特集テーマは「ガスと電気をお安く」でした。2013年1月に電気料金の値上げ実施が目の前に迫っているからでしょう。ベルリン各駅の本屋さんで探すと、もう売り切れのところもあって、私はたまたま電車の乗り換えをしたデュッセルドルフ中央駅の本屋さんで、最後に残った一冊を購入しました。
ドイツでは電力会社を簡単に代えることができることは、このサイトの記事でも取り上げたことがあります。「フィナンツテスト」は、ドイツ20都市における、8000種類の電力料金プランを、年間電力使用量5500kWh、3500kWhの場合で比較しています。その結果消費者にとって最もフェアだと判断した料金体系を、都市ごとに5つずつ表にしています。
比較の条件は
−1ヶ月ごとの支払いであること
−最短12ヶ月、最短契約期間、料金が保証されていること
−最長6週間の解約期限があること
−最初の契約期間を1ヶ月延長できること、または毎月契約を解消できること
としています。
例えば私たちが住むベルリンで紹介されているのは、年間電力使用量が5500kWhの場合、この5つの料金プランが最もお得です。
電力供給会社/料金プラン | 年間料金ボーナス無(ユーロ) | 節約できる料金(ユーロ) | 契約期間(ヶ月/まで) | 料金保証期間(ヶ月/まで) | 新規契約ボーナス(ユーロ) |
ベルリン最大手の基本料金 | 1403 | ||||
SW Flensburg/Flensburg extra | 1268 | 135 | 6 | 14年1月末 | |
NaturWatt/Hausstrom | 1287 | 116 | 1 | 12 | |
EnergieGut/HalloSpar! | 1295 | 109 | 3 | 12 | |
SW Rostock/Ostsee-Strom 365 | 1309 | 95 | 13年3月末 | 14年3月末 | |
NordostWerke/NordostStrom privat | 1320 | 84 | 1 | 12 | 125 |
また同誌は、電力会社を代える際に、まず自分の電力使用量をもとに、VerivoxやCheck24というウェブサイトで色々な料金プランを比べてみることを勧めており、その際に注意すべきことも挙げています。というのもこれらのウェブサイトでは、郵便番号と年間の電力使用量を入力するだけで最もお得な料金プランが表示されるようになっているのですが、その料金には新規契約をする際に得られるボーナス(例えば、契約すると一度だけ払われるとか、契約1年目だけ保証される額など)が含まれて計算されているのだそうです。ですから、条件設定を変えないと、その安い料金プランを選んで契約したはずなのに、例えば1年後に思いがけない高料金が請求される怖れもあるそうです
フィナンツテストが勧める「3歩で新しい電力供給会社に」。
1.今までの顧客番号、メーターの数字を確認します。
2.Verivox やCheck24で料金を比較する。その際、設定にある「ボーナスを料金に含める」という条件のチェックを外します。
3.契約申し込みはインターネットでするのが最も簡単。登録が終わると、電力会社から、契約の完了を確認し、供給の始まる日付を知らせる郵便が届きます。今までの電力会社からは請求書が届きます。電力会社の変更は、紙の上だけのことです。メーターは交換されません。もし問題があっても、電力供給が滞ることはありません。
そして、いつも話題になるのは電気料金の値上がりのことばかりですが、実はガスの料金も来年10%ほど値上がりするのだそうです。そのため、同誌は20都市で6000種類のガス料金プランも比べてリスト化。「高いエネルギー料金に対する怒りがこれほど大きかったことはない。今、電気とガスの料金プランを代えれば、鬱憤を晴らすことができるだけでなく、かなりの節約もできる−年に最高数百ユーロも」と書いています。
我が家も例のコーヒー・チーボと契約しましたが、来年の電気料金はいくらかわかりません。
加入したときの料金は安めだったのですが、何処かにトリックがある、これドイツの常識と最近では
感じています。
PS
チーボにして、毎月50ユーロぐらい安くなりました。