日本はどうなっていくのだろうか? あるオーストリア・ジャーナリストの問いかけ

「Japan レポート3.11」という本がある。裏表紙には、「日本が大好きなオーストリー・ジャーナリストが問う これから日本はどうなっていくのだろうか?」と書かれている。原題は Reportage Japan: Außer Kontrolle und in Bewegung - 訳せば、「日本レポート:制御不可能、しかし動いている」とでもなるのだろうか。オーストリアの女性ジャーナリストが2011年9月から名古屋市立大学に客員教授として日本に滞在した間、津波あるいは原発事故で今までの生活が一変してしまった福島県楢葉町、陸前高田、南相馬、福島市渡利地区などの当事者、学者、霞が関前の運動家、さらには名古屋市立大学の学生たちに行ったインタビューをまとめたものである。オーストリアは1978年11月5日の国民投票で原子力発電反対が過半数を占め、ツヴェンテンドルフに建設された唯一の原子炉は運転開始ができなかった。1999年には「核の放棄」が憲法で制定された国の「日本が大好きな」ジャーナリストが、インタビューを通じて3.11後の日本を描き出す興味深い本である。

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緑のライフスタイルを手助けする雑誌

新しいデジタルカメラが欲しいけど、店舗にはあまりにも多くの商品が並んでいて、悩む。値段もそう変わらないし、沢山ある機能の違いをお店の人に説明してもらってもよく分からず、結局心を決められずに店を出る。そんな経験をしたことはありませんか?ドイツには、こんな人たちの助けになる、いいモノがあります。

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“食べてもいい町”アンダーナッハ

収穫の秋です。食欲の秋です。しゃきっとするピーマン、真っ赤に熟したトマト、香りの良いハーブ、食材が町の一面に育ち、市民が収穫するのを待っている、そんな“食べてもいい町”アンダーナッハがドイツワインの名産地として知られているラインラント=プファルツ州にあります。 続きを読む»

ちょっと変わったブンデスリーガ順位表

2012−13年ブンデスリーガ順位表 グリーンピース作成

日本人選手がさらに増えて、日本での注目度が上がるブンデスリーガですが、この順位表をご覧下さい。うーん、何かいつもと違う…首位はホッフェンハイムになっているし、最下位は昨季の王者ドルトムント。実はこれ、グリーンピースが、ブンデスリーガ各クラブのメインスポンサーを、エコ度を基準に厳しくチェックして毎年作成しているブンデスリーガの順位表なのです。

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ドイツFIT(固定価格買取り制度)誕生秘話と歩み

ドイツで電気料金に上乗せされる再生可能エネルギー促進のための賦課金がこの10月、今年の1kWh当たり3.59ユーロセント(約3.6円)から来年は5.28ユーロセント(5.3円)に値上げされると発表された。それ以来、あちこちから電気料金の高騰を心配する声が上がる一方、 2000年4月に施行された再生可能エネルギー優先法(略称 :再生可能エネルギー法、EEG)の存在が疑問視されだした。この法律は再生可能エネルギーの発展に大きく貢献し、世界60カ国以上でお手本となっているのだが、再生可能エネルギーの固定価格買取り制度と賦課金算出の根拠でもあるからだ。この法律はどんな経緯で誕生したのだろうか。そしてどんな道をたどって来たのだろうか。その歴史を顧みてみると、ドイツで脱原発が可能になる背景が見えてくる。

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再生可能エネルギーの賦課金に関するウソ!?

記事「ドイツ風電気料金高騰への対処」で、再生可能エネルギーの賦課金が来年は約50%上がり、電気代が高騰することを書いた。10月15日、正式に2013年の賦課金が発表され、現行の1kWh当り3.59ユーロセントから5.28ユーロセントに引き上げられた。上げ幅は予想通り50%弱で、再生可能エネルギー優先法賦課金(EEG-Umlage)に対する批判の声が上がっていることも、このサイトで記されている。ところがどっこい、EEG-Umlage(再生可能エネルギー賦課金)をもじってEEG-Umlüge(「再生可能エネルギー法賦課金をめぐる嘘」とでも訳せばよいだろうか)を掲げたデモが、2013年の賦課金値上げの正式発表を目前に控えた10月13日、連邦首相官邸前で行われた。ドイツ全国風力エネルギー連盟(Bundesverband WindEnergie)が主催したデモである。

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