最近、東京都品川区に本社を置く城南信用金庫が「脱原発」宣言をしたという話を新聞で読み、東京に住むならここで口座を開設したいなと思いました。城南信用金庫は「原発に頼らない安心できる社会」の実現に向けて自ら省エネに努め、顧客が省エネのために設備投資をする際には、貸出し金利を当初1年間無利息にしているそうです。そして85ある店舗の内77店で東京電力との契約を解除し、自然エネルギーや民間の余剰電力を購入して販売するPPS(PowerProducer&Supplier)*の「エネット」に切り換えたそうです。
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3月11日が近づき、ベルリンでも東日本大震災を追悼・記念するさまざまな行事が催されている。ベルリンのハインリッヒ・ベル・財団は原発問題を考える映画上映と討論会を2月末以降何回か行なった。私はmidori1kwh.deの他の仲間とともに2月27日に行なわれた映画の上映と討論会にまず参加した。東京の杉並・高円寺の商店街の若者たちが始めた「原発やめろ!デモ」 をテーマにしたユリア・レーゼ監督とクラリッサ・ザイデル監督の映画「ラディオアクティヴィスト」上映の後、日本から来た吉田明子さん(FoE, Friends of the Earth Japan) のフクシマの現状報告、フランスの原子力専門家、マイケル・シュナイダー氏、ドイツ・緑の党の連邦議会女性議員、ベアベル・ヘーン氏、 ドイツ連邦環境・自然保護連盟(ドイツのFoEに相当するBUND)のヘルベルト・ヴァイガー代表らのパネル・ディスカッションが行なわれた。日本の事情にも詳しいヨーロッパの専門家たちの熱のこもった議論に圧倒されたが、ドイツ在住の日本人運動家からは「楽しげな反原発デモも良いけれど、1国民が深刻な放射能の危険に脅かされている時に、もっと過激な核廃絶を求める運動をしてほしい」という意見も述べられた。
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市街地に山のように積もる生ゴミ。処分が大変な並木の落ち葉や藁。これらの廃棄物をシンプルな技術で炭に変え、「みどりの石炭」を生産する企業があります。昔、ドイツでは石炭は黒い金と呼ばれていましたが、落ち葉や藁が金に変わるとは正にグリム童話のような話です。 続きを読む»
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3月11日、福島の原発震災から一年が過ぎようとしている。日本では全国各地で脱原発のアクションが行われるようだが、ドイツをはじめヨーロッパの国々でも、「終わってなんかいない!」、「福島からの警告」という標語を掲げて、福島に思いを馳せ、原子力エネルギー利用に反対する多くの抗議行動が予定されている。以下、ドイツおよびヨーロッパ各地で行われるデモを、「福島は警告する」のサイトからまとめてみる。
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2月前半、ドイツでは全国的に気温がマイナス10度以下になる日が続き、電力の需要が急増、供給が需要に追いつかず、ブラックアウトに陥る危険が何度もあったという。各紙が一斉に報道した。昨年春以来、ドイツにあった17の原子力発電所のうち8つが操業中止になっていることが主因だが、ウクライナ経由で輸入されるロシアからの天然ガスの量が一時約25%も減ったことも電力供給低下を強化した。一方、同じく寒波に襲われたフランスに「今回も例年のように電力が輸出出来たのは再生可能エネルギーのためだ」と、再生可能エネルギー業界は胸を張る。フランスでは電気式暖房が主力のため冬場の電力使用量が大きく、今までは毎年冬に多量の電力をドイツから輸入していた。 続きを読む»
零下10度前後の寒さのなか、2月9日から開かれていた今年のベルリン映画祭は、いくらか寒さも和らいだ19日の日曜日、市民のための「映画デー」で11日間の華やかな幕を閉じた。世界3大映画祭の一つであるベルリン映画祭の特徴は、観客と監督や俳優など、制作関係者との間の対話が重要視されている点で、期間中市内各地の多くの会場で映画上映後観客と監督との間で熱心な質疑応答が行なわれるのが習わしとなっている。特に若い作家の実験的な作品を集めたフォーラム部門で、その傾向が強い。また、毎年痛感するのは、ベルリン映画祭当局が「タレント・キャンパス」などを通じて、世界中の若手映画制作者を育てる組織的、継続的な努力をしていることで、そうした活動を多額の助成金で支援するドイツ連邦政府の文化政策にも好感を抱く。世界中の映画関係者、愛好家が地元のベルリン市民とともに映画の醍醐味を味わうこの映画祭の雰囲気が私にはとても気に入っているのだが、ベルリン映画祭は社会性の強い作品、政治的なテーマの作品が集まることでも知られている。従って映画祭の期間中、世界中が抱える複雑な問題に集中的に目を向けることにもなるので、とても疲れる映画祭でもある。だが、毎年、この「映画の祭典」が終わった後、疲労困憊しながらも自分の世界が少し広がったような充足感を覚えるのも、また事実なのだ。
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