フクシマのツケを払わされるベルリン市民!?
10月下旬以降、ドイツの新聞に「2012年から電気料金値上げ」の文字が目立つようになってきた。その中でもベルリンの日刊紙「デア・ターゲスシュピーゲル(Der Tagesspiegel)」の見出しには度肝を抜かれた。「ヴァッテンファルが料金を値上げ - フクシマのツケをベルリン市民が払う」という見出しである。
10月下旬以降、ドイツの新聞に「2012年から電気料金値上げ」の文字が目立つようになってきた。その中でもベルリンの日刊紙「デア・ターゲスシュピーゲル(Der Tagesspiegel)」の見出しには度肝を抜かれた。「ヴァッテンファルが料金を値上げ - フクシマのツケをベルリン市民が払う」という見出しである。
オレンジ色のTシャツに同色のつなぎのズボンをはいた2メートルを超える大男が、ベルリン市議会の建物に入ろうとして警備員にストップされた。10月27日朝のことで、この日は9月18日の選挙後初のベルリン市議会が開かれることになっていた。ごみ収集の清掃員のような格好をしたこの大男、実は今回の選挙で初めて市議会進出を果たした「海賊党」の議員、39歳のゲアヴァルト・クラウス=ブルンナー氏だった。オレンジ色は「海賊党」のシンボル色。
日本時間の2011年3月11日14時46分、ドイツでは早朝の6時46分、この時を境に世界は変わった。
大災害の報道が伝えられた直後の3月12日に早くも大規模な反原発デモが行なわれたことは1)で伝えたが、メルケル首相も市民の反応に負けず劣らず、素早い動きを見せた。実は第二次メルケル政権は社会民主党と緑の党の連立政権だったシュレーダー政権がいったん決めた脱原発の方針を昨年9月にくつがえし、古い原発の運転期間を8年、1980年以降に運転を開始した比較的新しい原発の運転期間を14年、平均で12年間延長して、原発反対派の人たちの激しい反発を買っていたのだが、そのメルケル首相がこれまでの原子力政策を180度転換するような発表をして、人々を驚かせた。
これはドイツ連邦交通・建設・都市開発省のポスターです。真っ白い冬景色の中に古い家が建っています。「大事なお金を空焚きしないで下さい。あなたの家に、しっかり防寒着を用意しましょう」と住民に呼びかけています。建物の外断熱工事をして燃料消費量を減らせば、温室効果ガス排出量も削減でき、更に暖房費も安くて済みます。
省エネ住宅を数値であらわす
建物エネルギーアドバイサーや専門技士にエネルギーの需要量を計算してもらいます。暖房使用面積当たり、年間どれぐらいのエネルギーが必要かをkWh/m²aという数値で表し、この数が小さいほど省エネとなります。ドイツではこれを「最終エネルギー需要量」と呼び、建物の性能をくらべるときに使われます。特に、この需要量等が記入されている「建物エネルギーパス」が不動産を売買する場合に必要です。燃料がどこまで高くなるかわからない今、予め暖房費が比較できることは便利です。
ガタンゴトンと緑の森にひびく水車の音、小川のせせらぎも聞こえてきます。赤ずきんちゃんが花を摘んでいた森に、水車が入り、これでドイツのイメージは完成です。シューベルトの「美しき水車小屋の娘」のメロディーが聞こえてきそうです。