アウトバーンはとても安全!?
ドイツには「カバレット」と呼ばれる寄席がある。政治的なテーマなどを面白おかしく、あるいは辛辣に扱い、聞いていると笑いが止まらないこともある。先日、ディーター・ヌアーというカバレティストが、テレビの寄席でアウトバーンの速度制限をテーマにした。その直前に、ドイツ政府が将来の交通政策の指針をまとめるために召集した委員会が、「二酸化炭素の排出量を減らすために、アウトバーンでの速度制限を提案する」という内部ペーパーの一部が、公になったことが理由だ。
ドイツには「カバレット」と呼ばれる寄席がある。政治的なテーマなどを面白おかしく、あるいは辛辣に扱い、聞いていると笑いが止まらないこともある。先日、ディーター・ヌアーというカバレティストが、テレビの寄席でアウトバーンの速度制限をテーマにした。その直前に、ドイツ政府が将来の交通政策の指針をまとめるために召集した委員会が、「二酸化炭素の排出量を減らすために、アウトバーンでの速度制限を提案する」という内部ペーパーの一部が、公になったことが理由だ。
1月31日、ドイツの首都ベルリンの中心部にある旧帝国議会の建物に、半旗が掲げられた。この中にある連邦議会本会議場で、ナチズムの犠牲者を追悼する式典が行われたからだ。式典ではヴォルフガング•ショイブレ連邦議会議長の演説に続いて、来賓でイスラエルの歴史学者ザウル•フリードレンダー氏(86歳)が、 愛する親と引き裂かれた時の思いを、静かに語った。
気候温暖化防止対策が緊急課題となっている現在、ドイツのエネルギー転換にとって最も重要な課題は、二酸化炭素(CO2)を大量に産出する石炭、特に褐炭による火力発電から早期に撤退することだと考えられている。しかし、今なお何万人もの人が褐炭採掘に従事しており、そうした労働者の雇用の維持と、褐炭採掘以外に主な産業のない地域の構造改革の必要性が叫ばれている。こうした事情を受け、ドイツ連邦政府が去年6月に発足させた「成長、構造改革、雇用」に関する委員会、通称「石炭委員会」が、このほど、遅くとも2038年までに、早ければ2035年までに、石炭・褐炭による火力発電から撤退するよう求めた勧告案をまとめ、連邦政府に提出した。 続きを読む»
この1月2日からバーデン・ヴュルテンベルク州の州都シュトゥットガルトの全市内で、排気ガスのカテゴリーがユーロ4以下のディーゼル車の走行禁止が始まった。ドイツでのディーゼル車走行禁止はハンブルグに続いて2番目だが、今年中には他の10以上の都市でも走行禁止が導入される見込みで、大きな社会問題となっている。ただここにきて、「走行禁止の理由であるディーゼル車の排出する酸化窒素が、多数の市民の早期死亡に直接繋がるという事実は証明されない」という医師たちの声が、だんだん大きくなってきている。
このところ日本のメディアが取り上げるドイツの政党話といえば、メルケル首相が党首を辞めたキリスト教民主同盟(CDU)か、2017年の連邦議会選挙で初の議会入りを果たし、それ以降も衰えを見せていない右翼ポピュリズム政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に関わるものがほとんどだ。AfDの躍進や、旧東ドイツの街で起きた排外主義のデモのことが報じられると、かなりドイツが右傾化しているように受け取られがちだが、それは一部の現象でしかない。というのも、人権主義や平和主義を掲げる緑の党が、AfDより目覚ましい躍進ぶりを見せているからだ。
ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE、Fraunhofer-Institut für Solare Energiesysteme)が、年が明けたばかりの1月3日に、2018年のドイツの再生可能電力がドイツの全発電量に占める割合は40.4%に達したと発表した。これは石炭火力発電の38.2%を抜いたことになる。ISEは、昨年のドイツの再生可能電力の発電量を前年比4.3%増の2190億kWhとしている。昨年はドイツの天候が異常なほど良く、日照時間が特別長かったことが影響したようだ。