プラスティック包装ゴミをなくすために、食材の量り売りをする店がドイツで次々に登場
プラスティック・ゴミによる海洋汚染の問題が、注目を浴びるようになった。プラスティック製の漁の網にからまってしまったウミガメやアザラシの写真を見て、胸を痛めた人は多いだろう。海岸に打ち上げられて死んだ鯨のお腹の中に、8キロ分のプラスティック袋が見つかったという悲しい話もあった。日常生活の中でも、広場や駅のホームの片隅に捨てられているテークアウト用のコーヒーカップや、道路に置かれたゴミ箱からあふれて、風に舞うビニール袋など、プラスティック製のゴミの多さがこのところ気になって仕方がない。そんな中で、少しでもプラスティック・ゴミを減らそうという新しいスタイルの店が、ドイツでは次々に誕生している。
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2018年のドイツ人の不安に関する世論調査で、「政治、経済、個人、環境問題の中で、現在何に対して一番不安を感じているか」という質問に対して、調査対象者の69%が「米国のトランプ大統領の政治のために、世界情勢が不安定になること」という文章に同意すると答えた。69%というのは、毎年行われている同様の調査の結果と較べても、非常に高い。ドイツ国内で政治的にも社会的にも大問題となっている「難民問題の荷が重すぎる」や「大勢の外国人がドイツに来ることで、住民間の緊張感が高まっている」の各63%を、6ポイントも上回っている。 続きを読む»
今年の10月3日の東西ドイツ統一中央記念式典は、私たちの住むベルリン州が主催し、10月1日から3日まで、3日間に渡って、「NUR MIT EUCH」(直訳すると「君たちと一緒にのみ」)というスローガンのもと、市民の祭典が開かれた。 人混みは苦手だが、どうしても見ておきたいものがあったので、統一記念日の3日に出かけてみた。 続きを読む»
10月3日、ドイツは統一28周年の記念日を迎えた。東西ドイツを隔てていた「ベルリンの壁」が思いがけなく開かれたのは、1989年11月9日のことで、翌1990年10月3日、東西ドイツは早々と統一を実現させた。それから28年、東西の間に壁が存在した時とほぼ同じ年月が過ぎ去った。しかし、東西の差は今なお存在する。今年のドイツ統一の日は、統一を喜ぶだけではなく、統一の現状を批判し、社会の分断に警告する声が今までになく目立った。 続きを読む»
日本の食品を買うと、包装ゴミが山のように出る。例えば小さなお煎餅やお菓子が一つ一つ包装されていたり、何重にも包装されたりしている過剰包装の商品が多いためである。日本には伝統的に美的センスを活かした「包装文化」と呼べるようなものがあり、包装によって高級感を出すという考え方もあるように思う。日本のそういう伝統はなかなか変わらないのではないかと思う。しかし、最近はドイツ食品を買っても、包装ゴミがたくさん出るようになった。以前は裸売りされていた野菜や果物の多くが、ビニールなどで包装されているためだ。「困ったことだ」という感じを抱いていたところ、ドイツで包装ゴミの量が増え続けているということが、公式発表で確認された。 続きを読む»
欧州議会内の環境委員会はこの度、2030年に自動車メーカーが欧州連合(EU)で販売する新車の二酸化炭素排出量を、2021年に比べて総合平均で45%減らすべきだという非常に厳しい提案をし、自動車メーカーに大きなショックを与えている。これはEUの執行機関である欧州委員会の提案よりもさらに厳しく、ドイツ自動車工業連盟のベルンハルト・マテス会長は「環境委員会の提案は技術的・経済的現実性を欠き、欧州自動車産業の雇用喪失に繋がる。非常に危険だ」と発言している。 続きを読む»