『なぜドイツは脱原発を選んだのか』を読んで

『なぜドイツは脱原発を選んだのか』

『なぜドイツは脱原発を選んだのか』

なぜドイツは脱原発を選んだのだろうか?どんな歴史的経緯を経てドイツが脱原発を決定したのだろうか?まさにそのような疑問に真正面から答えを出してくれる本『なぜドイツは脱原発を選んだのか』(合同出版)が、この夏日本で出版された。読書の秋を目前にした今、この本を手に取ってみてはいかがだろうか。 続きを読む»

選挙後に変わるだろうか?電力の固定価格買取り制度

ドイツでは今、風力や太陽光、バイオマス発電の発展に大きく貢献してきた再生可能エネルギー優先法(略称 :再生可能エネルギー法、EEG)の改正が必然だとされている。市場経済の原理が機能しなくなり、不都合、不公平も起きているからだ。9月22日の総選挙後に誕生する新政府にとり同法の改正は大きな課題となっている。しかしこの法律は「選挙後にどの政党が政権に就いても大して変わらないだろう」とする声が聞こえてくる。あまりにも広い分野で多くの人々が既得権を持ってしまったからだ。 続きを読む»

どうしたら下がる電気料金?

ドイツ全国消費者センター連盟の調査によると、ドイツ人消費者の82%は現在も2011年にドイツ政府が決定した脱原発を支持している。しかし消費者は脱原発でこれ以上負担のかかることに反対している。特に問題になっているのは、電気料金の上昇に歯止めがかからないことだ。ドイツの電力市場の再編成は必須で、9月22日の総選挙を控えてドイツの各党は色々の提案をしているが、将来がどうなるのかはどうも見えて来ない。 続きを読む»

映画「シェーナウの想い」日本語版制作者インタビュー

ドイツのエコ電力供給会社EWS(シェーナウ電力会社)を紹介する映画「Das Schönauer Gefühl(シェーナウの想い 〜自然エネルギー社会を子どもたちに〜)」の日本語版を見て感銘を受けた私は、どういう経緯で日本語版を作ることになったのか、反響はどうなのか、ぜひ知りたいと思った。そこで、日本語字幕版を作り、日本で上映運動をしているその団体「自然エネルギー社会をめざすネットワーク」にメールを出してみた。返事をくださった共同代表の佐山摩麗子さん(現在日本在住)からの返信メールをもとに、インタビュー形式でやりとりをまとめてみた。 続きを読む»

市民運動の熱気を伝える映画「シェーナウの想い」

映画「シェーナウの想い」DVD。日本語版(左下)とドイツ語版(右上)

映画「シェーナウの想い」DVD。日本語版(左下)とドイツ語版(右上)

これまで3回に分けて、反原発の市民運動から生まれた、ドイツのエコ電力供給会社EWS(シェーナウ電力会社)について、ご紹介した(第1回第2回第3回)。このEWSの成り立ちや企業理念を紹介した映画「Das Schönauer Gefühl」(2007年制作、60分)のDVDは、EWSのウェブサイトから無料で取り寄せることができる。また、映画の上映運動が日本で広まっているという。今回は、この映画について、私の感想を交えながらご紹介したい。 続きを読む»