ドイツ電力最大手エーオン、原発と火力発電から撤退?

ドイツ電力4大手中の最大手エーオン(E.ON)が、このほど画期的な発表をして人々を驚かせた。大型発電所で発電される多量の電力が市場を席巻していた時代は終わりを告げ、これからは、あちこちで発電される(比較的少量の)電力を無駄なく利用して電力需要を賄うようにしていく時代が来るという前提にたった、大決断をしたからだ。

続きを読む»

儲からなくても止められない火力発電所

ドイツのあちこちの電力会社が火力発電を止めようとしている。儲からないからだ。赤字のところもある。理由は、風力や太陽光発電の増加で電力が市場に溢れ、電力の卸売り価格が、ドイツが脱原発を決めた2011年以来、半額以下になってしまったためだ。しかし全国の停止申請中の発電所が全て止まってしまうと、電力の安定供給に問題が発生することになる。そこで、当局から発電停止を拒まれた電力企業が今、発電能力維持の条件を国と交渉している。 続きを読む»

下がるかもしれない来年の電気料金

ドイツの4大送電網運営会社が、再生可能電力を促進するために消費者が電力料金に上乗せして支払う賦課金を、2015年には1kWh当たり6.17ユーロセント(約8.39円)に設定した。今年の6.24ユーロセントより0.07ユーロセント(約0.1円)低い。低下額は微少だが、賦課金が下がるのは初めてのことだ。ここ数年来下がって来ている電力取引市場での電力価格とも相俟って、来年はドイツ家庭の電気料金が下がるかもしれない。 続きを読む»

再生可能電力の発電量を予測するエネルキャスト社

太陽光や風力に依存する発電の欠点は天候に左右されることだと言われるが、もし発電量が事前に予測出来たら、好都合ではないだろうか。予想外の送電網への 負担を軽減し、バックアップ用の発電量も事前に調整が出来ることになる。2012年に誕生したエネルキャスト社(Enercast GmbH)は再生可能電力の発電量を予測する会社で、予測が当たる確率は95%だという。 続きを読む»

再生可能電力促進の賦課金、来年据え置きの可能性

ドイツの消費者が電力料金に上乗せして支払う再生可能電力促進のための賦課金が、2015年に値上がりしない可能性が強くなって来た。年々上昇するために批判の的になっていた賦課金だが、今年 7月末までに消費者が支払った賦課金が、まだ電力生産者に支払われず10億ユーロ(約1370億円)以上 貯まっているからだ。 続きを読む»