フランス国民議会(下院)は7月22日、何ヶ月にもわたる議論の末、エネルギー転換に関する包括的な法案を成立させた。この法案は具体的な数値目標を掲げて将来エネルギーの消費そのものを減らし、再生可能エネルギーを増やして原発依存度を減らし、気候温暖化ガスの排出量を大幅に減らすことなどを決めている。また、こうした目標を実現するため、建物のエネルギー効率の向上など、一連の具体的な措置も決めているが、原発に関しては、エネルギー政策の劇的な転換を示すものではない。 続きを読む»
2015年1月〜6月までにドイツが周辺諸国へ輸出した電力量は25TWhで、史上最高だった。これは同期間にドイツで作られた総電力量の8%にあたる。エネルギー転換のためのシンクタンク「アゴラ」が発表した。
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「エネルギー転換を、遂行するかしないかは問題外」、「エネルギー転換以外にオルタナティヴはない」というドイツ電力大手4社のうちの2番目、RWE社のペーター・テリウム社長の言葉を読んでびっくりした。原発を運営し、褐炭火力発電所もドイツ一多く所有している同社は、ドイツ政府の脱原発決定、長期的な二酸化炭素削減推進で最も大きな打撃を受けている。その同社の社長が書いている文章だ。他の電力会社も以前の方針から方向転換している。この国のエネルギー政策は、もう逆戻りすることはないだろうという印象が強まる。
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ドイツで稼働中だった9基の原発のうち最も古いグラーフェンラインフェルド原発が、6月27日、土曜日の23時 59分 をもって計画通り稼働を停止した。1981年12月9日の稼働開始以来、33年以上にわたって町のシンボルとなってきた原子炉の2本の冷却塔から出る蒸気も、翌日曜日朝には完全に消えたことが確認された。長年反原発運動を続けてきた地元の市民たちは、土曜日夜から日曜日にかけて原発の敷地前で「稼働停止ピクニック」を開き、停止の瞬間をカウントダウンしながら「脱原発」の進展を祝った。 続きを読む»
6月4日、EU司法裁判所は、ドイツが2011年に導入した核燃料税を合法とする判決を下しました。脱原発にもかかわらずにこの税金を払い続けるのは違法だと訴えていたドイツのエネルギー大手、E.ON、 RWE、 EnBWにとっては「酸っぱい敗北」になったと各紙は伝えています。
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世界中で原発の新設は経済的に採算が合わなくなっているにもかかわらず、今なお国の莫大な助成金を得て、原発新設を計画する国が少なくない。ヨーロッパではイギリス南西部サマーセット海岸にあるヒンクリー・ポイント原発に新たに原子炉2基を増設する計画(ヒンクリー・ポイントC計画)に対してイギリス政府が前例のないほどの財政優遇措置を発表、EU委員会が昨年10月、当初の態度を変更して、この計画を許可した。これに対し、ドイツ、オーストリアなどの環境保護団体や市民運動家たちの間で激しい抗議行動が起こっている。 続きを読む»