Author Archives: 池永 記代美

7月29日で地球はオーバーシュート 私たちは地球に「借金」している

十分な給料をもらっているのに、毎月、給料日の前にお金を使い果たしてしまう人がいれば、私たちはその人のことを金銭感覚のない、だらしない人だと思うだろう。ところが私たち人類も、同じようなコトをしているのだ。なぜなら私たちはこの7月29日に、地球が今年1年間で生み出す資源を、もう使い果たしてしまったからだ。その翌日、つまり7月30日からは、人類は来年分の資源を地球から前借りして消費していることになる。しかも1年分の資源を使い果たす日、つまりオーバーシュートの日は年々早まっているという。

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サッカー欧州選手権とレインボーカラー

©️UEFA

6月11日に始まり7月11日に決勝戦が行われる第16回サッカー欧州選手権EURO2020は、準決勝を控えいよいよ佳境に入った。もちろん、どのチームが優勝カップを手にするかが一番注目されているのだが、この大会では、試合以外のことで、大きな関心を呼んだ出来事があった。

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一味違う夏のベルリン映画祭

緑豊かなハーゼンハイデ公園内の野外上映会場©️Jan Kraus/Berlinale 2021

カンヌ、ベネチアと並ぶ世界三大映画祭の一つであるベルリン映画祭を、ベルリン市民たちは、真冬に行われる恒例行事として受け止めている。そのベルリン映画祭が、今、真夏のような天気の下で開催されている。このような異例の事態になったのは、もはや驚くこともないが、コロナ禍のせいだ。

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旬の食材を教えてくれる楽しい地図

5月のベルリンの青空市場で売られている野菜。地元産の旬の野菜はどれ?

スーパーマーケットに行けば真冬でもイチゴやトマトが売られていて、私たちは旬という概念を忘れつつある。でも、どんな果物や野菜にも、一番美味しい旬の時期がある。ヨーロッパのどの国で、どの季節に、どんな野菜や果物が旬を迎えるのかを楽しく紹介してくれるインターアクティブの地図が、3月下旬からインターネットで公開されている。

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コロナ禍での日本一時帰国体験記

コロナ•ウイルスの変異株が世界各地で猛威を振るっている中、ドイツでは国外はもちろん国内旅行も控えるように言われている。しかし止むを得ぬ事情があって、私は日本に一時帰国した。そして、コロナ禍ならではの特別な体験をした。

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本当の脱原発を目指すドイツ

2011年3月の福島第一原発の事故をきっかけに、ドイツは原発と決別することを決めた。現在まだ6基の原発が稼働しているが、来年の年末までに、全ての原発が停止することになっている。しかし、ドイツ連邦環境•自然保護•原子力安全相のスヴェンニャ•シュルツェ氏は、脱原発だけで脱原子力が果たせるわけではないとし、脱原子力を完結させるための同省の今後の取り組みを発表した。

ドイツの脱原発が決まってからも、ドイツではEUや世界中の原発稼働停止などを求めて、反原発デモが行われている(2016年撮影)

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