EU、エネルギー転換促進の重要な基準設定で合意

将来目指すべき再生可能エネルギーの割合について対立していたEU委員会と加盟28カ国政府、それに欧州議会の代表は、6月14日ストラスブールで、2030年までにEU加盟国のエネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を32%とすることで、ようやく合意に達することができた。 続きを読む»

Power to Liquid (PtL)

カーボン・ニュートラル(炭素中立)な液体燃料が話題になっている。水を再生可能電力を使って電気分解して得られる水素(Power to Gas)を、二酸化炭素と合成して作る合成液体燃料のことで、利用する二酸化炭素は工業生産の過程で発生するものでも、空気中に存在するものでも良い。この燃料は、ガソリン、軽油、ジェット燃料などの化石燃料の代替えになるという。製造方式はPower to Liquid (PtL)、製品はSyncrude (人工原油の意味)と呼ばれる。これを燃焼すると、排出される二酸化炭素は、製造に使われた量と同じなので、炭素中立ということになる。 続きを読む»

Power to Gas (PtG)

水素と酸素の化合物である水を、再生可能電力を使って電気分解して水素と酸素に分離すること、つまり再生可能電力というエネルギーを水素というエネルギーに変換することをPower to Gasと呼ぶ。往々にして、利用し切れないほどの再生可能電力が生じているドイツで今、こうして作る「緑の水素」が大きな注目を集めている。

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ヨーロッパのエネルギー転換事情

このところヨーロッパ各国からエネルギー転換に関するさまざまなニュースが伝わってくる。欧州連合(EU)では、2030年までのエネルギー転換・気候温暖化対策である「クリーン・エネルギー・パッケージ」を成立させるため、目下、欧州委員会、加盟国政府、ヨーロッパ議会の3者の間で議論が進められている。そんななかで、先月伝わってきたエネルギー転換に関するいくつかのニュースをご紹介してみる。 続きを読む»

なるか仏フェッセンハイム原発の廃炉

フランスのニコラ・ユロ環境相はこのほど、フランスの有力紙「フィガロ」とのインタヴューで、ドイツの国境から遠くないフェッセンハイムにあるフランス最古の原発の廃炉に関し、「4月中にも廃炉の予定表を発表する」と語った。この発言は、これまで同氏が語っていたことより大きく前進した内容で、関係者の注目を集めている。フランスで原発支持者が減ってきていることも、この発言の背景にいくらかあるようだ。

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ドイツの脱原発とエネルギー転換の現状

昨年の大晦日に、ドイツ南部、バイエルン州のグンドレミンゲン原発で、B原子炉が操業を停止した。ドイツは2011年の夏に、2022年までに段階的に全ての原発から撤退することを決め、段階的脱原発の具体的な工程表を決定した。グンドレミンゲン原発のB原子炉の操業停止は、この工程表に従ったもので、これによってドイツで稼働する原発は残り7基となった。この原発の操業停止は、ドイツのマスメディアでもほとんど取り上げられなかったが、そのこと自体、ドイツの段階的脱原発が順調に進んでいることの証ではないかと私には思われた。

グンドレミンゲン原発。(Wikipediaより)
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