原爆投下指令から75年、ポツダムで行われた式典
ベルリンから隣のポツダム市に電車で向かう途中に、グリープニッツゼーというレンガ造りの小さな駅がある。駅名の由来となったグリープニッツ湖の周辺には森が広がり、近くにはプロイセン王室ホーエンツォレルン家が建てた宮殿も点在していて、この一帯はベルリン近郊で最も美しい場所だ。19世紀後半には高級住宅地として開発され、今も瀟洒な邸宅が並んでいる。7月25日、その一角にあるヒロシマ・ナガサキ広場で原爆の犠牲者を追悼し、核兵器の廃止を求める集会が行われた。
ベルリンから隣のポツダム市に電車で向かう途中に、グリープニッツゼーというレンガ造りの小さな駅がある。駅名の由来となったグリープニッツ湖の周辺には森が広がり、近くにはプロイセン王室ホーエンツォレルン家が建てた宮殿も点在していて、この一帯はベルリン近郊で最も美しい場所だ。19世紀後半には高級住宅地として開発され、今も瀟洒な邸宅が並んでいる。7月25日、その一角にあるヒロシマ・ナガサキ広場で原爆の犠牲者を追悼し、核兵器の廃止を求める集会が行われた。
私たち日本人にとっては、マスクはなじみ深いものである。風邪をひいた時や花粉症に悩む時、マスクをすることに何の抵抗もない。だから新型コロナウイルスが流行り始めた時、誰もが自発的にマスクをつけたのではないだろうか。韓国など他のアジアの人たちも、マスクに対して似たような感覚を持っているようだ。ところが、一般のドイツ人はこれまでマスクをする習慣がなかったし、マスクに対する従来のイメージは、非常に悪いものであった。 続きを読む»
世界の中には今もコロナが猛威を振るっている地域があるが、幸いなことに欧州では コロナはかなり下火になってきた。夏のバカンスシーズンが始まったこともあり、一部の国を除いて、欧州連合(EU) 域内の移動の自由が復活した。EU理事会も、日本など域外の15カ国からの渡航者の入国制限を解除するよう勧告を出した。ところがこうした人の移動の自由化の流れを無視して、日本が外国人の入国を拒んでいることが、ドイツではちょっと話題になっている。
ドイツではこのほど、コロナ危機で落ち込んだ消費や投資の回復を目指す総額1300億ユーロ(約16兆円)にのぼる新たな景気対策が発表された。連立与党のキリスト教民主同盟(CDU)とそのバイエルン州の姉妹政党、キリスト教社会同盟(CSU)、それに社会民主党(SPD)の首脳部は、2日間にわたる困難な話し合いのあと、6月3日夜遅く、今年下半期、付加価値税(日本の消費税に当たる)を3ポイント引き下げるなど一連の景気回復策で合意に達した。これはコロナ危機対策であると同時に未来を目指した経済振興策でもある。また社会的弱者にも配慮した景気対策だと連立与党は主張する。これを受けてメルケル政権は6 月12日の臨時閣議で、この案の主要部分を承認した。
季節感を大切にする和食と違って、ドイツにはあまり旬の食材がない。そんな中で特別な存在が、白アスパラガスだ。4月中旬、ドイツ産の白アスパラガスが店頭に並ぶと、私たちは長い冬が終わり、ようやく春が訪れたことを実感する。白アスパラガスの旬は夏が来るまでの約2ヶ月間で、新緑が日々濃くなり、ライラックやシャクナゲなど春の花が順番に咲き乱れるドイツで最も美しい季節とちょうど重なる。だから余計、ドイツの人たちは白アスパラガスを心待ちにするのだろう。ところが今年は、その白アスパラガスを例年のように楽しめるかどうかが危ぶまれるという事態になった。コロナ禍のせいだ。
欧州連合(EU)は5月27日、コロナ危機で大きなダメージを受ける加盟各国の経済復興基金として7500億ユーロ(約90兆円)にのぼる大規模な基金の創設を提案した。この案は、実現すれば欧州の財政統合にも繋がる歴史的な第一歩とみなされている。EUの復興基金案は、5月18日にフランスのマクロン大統領とドイツのメルケル首相が合意した「EU復興基金設立のための共同提案」の方針をほぼ取り入れた内容だった。独仏両国は歴史的にヨーロッパ統合の推進役となってきたが、今回独仏両国がようやくマクロン大統領の考えに沿った共同提案で合意できたのは、メルケル首相が180度の方向転換をし、これまで反対し続けてきたEU共通債務を認めたことで、はじめて可能になった。 続きを読む»