バウハウス発祥の地ワイマールに新美術館開館
20世紀の世界の建築やデザインに大きな影響を与えた総合芸術学校バウハウスが、1919年4月に開設されてから今年で100年になる。それを機に、バウハウス発祥の地であるドイツ中部のワイマールに、この4月、新しい「バウハウス美術館」が誕生した。この美術館は、ナチ時代の官庁の建物と広場の隣に建てられており、同市の歴史を、負の部分も含めて総括的に示そうという努力が見られる。
20世紀の世界の建築やデザインに大きな影響を与えた総合芸術学校バウハウスが、1919年4月に開設されてから今年で100年になる。それを機に、バウハウス発祥の地であるドイツ中部のワイマールに、この4月、新しい「バウハウス美術館」が誕生した。この美術館は、ナチ時代の官庁の建物と広場の隣に建てられており、同市の歴史を、負の部分も含めて総括的に示そうという努力が見られる。
トヨタを抜いて、現在世界最大規模の自動車メーカーになっているドイツのフォルクスワーゲン(VW)が、同社の生産する電気自動車の割合を、2030年までに40%に上げるという内部ペーパーが表に出て以来、大きな波紋を巻き起こしている。欧州委員会(EU)がこのほど最終決定した、「2030年の時点に許容される新車の二酸化炭素排出量を、2021年比でマイナス37.5%とする」という高い目標値を達成するためには、他の道がないからだという。しかし、電気自動車は果たして環境に優しいのだろうか、本当に環境保護に貢献するのだろうか。 続きを読む»
今年のドイツの冬は例年になく暖かかった。気温が零度以下になることはほとんどなく、2月には、各地で日中の最高気温が20度近くになる日が続いた。これも地球温暖化の影響だろうか。地球の平均気温を上昇させないためには、二酸化炭素の排出量を削減することが緊急の課題となっているのだが、ドイツ人は、この二酸化炭素を回避するために、どれほどの代金を払っているのだろうか。ケルンにあるドイツ経済研究所(IW、Institut der deutschen Wirtschaft)が面白い報告書を発表している。再生可能電力と電気自動車の導入でそれぞれ回避される二酸化炭素とそれに掛かる費用を提示し、二酸化炭素1トン当たりの代金を計算しているのだ。
ドイツには「カバレット」と呼ばれる寄席がある。政治的なテーマなどを面白おかしく、あるいは辛辣に扱い、聞いていると笑いが止まらないこともある。先日、ディーター・ヌアーというカバレティストが、テレビの寄席でアウトバーンの速度制限をテーマにした。その直前に、ドイツ政府が将来の交通政策の指針をまとめるために召集した委員会が、「二酸化炭素の排出量を減らすために、アウトバーンでの速度制限を提案する」という内部ペーパーの一部が、公になったことが理由だ。
この1月2日からバーデン・ヴュルテンベルク州の州都シュトゥットガルトの全市内で、排気ガスのカテゴリーがユーロ4以下のディーゼル車の走行禁止が始まった。ドイツでのディーゼル車走行禁止はハンブルグに続いて2番目だが、今年中には他の10以上の都市でも走行禁止が導入される見込みで、大きな社会問題となっている。ただここにきて、「走行禁止の理由であるディーゼル車の排出する酸化窒素が、多数の市民の早期死亡に直接繋がるという事実は証明されない」という医師たちの声が、だんだん大きくなってきている。
ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE、Fraunhofer-Institut für Solare Energiesysteme)が、年が明けたばかりの1月3日に、2018年のドイツの再生可能電力がドイツの全発電量に占める割合は40.4%に達したと発表した。これは石炭火力発電の38.2%を抜いたことになる。ISEは、昨年のドイツの再生可能電力の発電量を前年比4.3%増の2190億kWhとしている。昨年はドイツの天候が異常なほど良く、日照時間が特別長かったことが影響したようだ。