Author Archives: ツェルディック 野尻紘子

VW、工場の発電を石炭から天然ガスへ切り替え

トヨタと世界1、2の地位を争うドイツ最大の自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)は、同社工場の自家発電を石炭火力から天然ガス火力に切り替える。そのための投資額は4億ユーロ(約520億円)。その結果、年間約150万トンという膨大な量の二酸化炭素の排出が避けられるという。建設工事は今年中に開始し、2021〜2022年に完成する予定だと発表している。 続きを読む»

なるか仏フェッセンハイム原発の廃炉

フランスのニコラ・ユロ環境相はこのほど、フランスの有力紙「フィガロ」とのインタヴューで、ドイツの国境から遠くないフェッセンハイムにあるフランス最古の原発の廃炉に関し、「4月中にも廃炉の予定表を発表する」と語った。この発言は、これまで同氏が語っていたことより大きく前進した内容で、関係者の注目を集めている。フランスで原発支持者が減ってきていることも、この発言の背景にいくらかあるようだ。

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ディーゼル車の走行禁止は可能

ドイツの連邦行政裁判所は2月27日、ディーゼル車の排出する酸化窒素に関して、「空気中の酸化窒素が欧州連合(EU)の定める限界値を越さないために、都市などの地方自治体が、特定のディーゼル車に対して走行禁止を命ずることは許される」という 判決を下した。しかし裁判官は、走行禁止により過酷な状態が発生することを避けるよう注意を促し、例えば段階的な走行の禁止を導入するなど、 釣り合いの取れた措置をとるように提案した。ディーゼル車の走行禁止については、昨年夏にシュトゥットガルトの行政裁判所が「ディーゼル車の市内の走行禁止も認める」という判決を下して以来、ドイツで大きな懸案となっていた。 続きを読む»

メルケル首相が提案する次期党幹事長は、彼女の後継者?

ドイツでは昨年9月の総選挙から昨日で丁度5ヶ月が経ったが、新政権はまだ誕生していない。メルケル首相が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU)と姉妹党のキリスト教社会同盟(CSU)及び社会民主党(SPD)は2月7日に、今までも組んできた大連立をこれからも続けることでやっと合意した。しかし現在はまだSPDの全党員が、この合意に関する賛否を投票している最中で、その結果が出る3月4日までは、この連立政権が果たして成立するかどうか分からない。そこで今話題になっているのは新政権の人事などだが、ここにきてCDUの幹事長が辞任を発表、メルケル首相が後任に女性のザールランド州の州首相を提案したことが大きな波紋を呼んでいる。 続きを読む»

水道の水は環境に優しい

「 EUの住民は、ガラス瓶やペットボトルに入った水の代わりに、蛇口から出てくる水道の水をもっと沢山飲むべきだ。そうすればプラスチックのゴミが避けられ、環境汚染が抑えられる。水道の水は検査が厳しいので質が高く、環境にも優しい。」そう語るのは他でもない欧州委員会のフランス・ティンマーマンス副委員長だ。この水道水の宣伝は 、増え続けるEUのプラスチックゴミ対策の一環で、EUは後日、プラスチック税の導入も考えていると伝えられる。 続きを読む»

ドイツ産業連盟、2050年までに二酸化炭素80%削減は可能

2015年の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP 21)で決まった「パリ協定」を受けて、ドイツ政府が2016年に決定したドイツの「気候保護計画2050年」には、実現性があるだろうか。どうすればその目標は達成できるだろうか。ドイツ産業連盟(BDI)はこのほど、その実現性を探る「ドイツの気候改善への道のり」と題する研究報告を 発表した。それによると、2050年までに二酸化炭素の排出量を1990年比で95%削減するというドイツ政府の掲げる野心的な目標の上限を達成することは幻想に等しい。しかし下限の80%達成は技術的に可能だし、経済的にも消化できるという。 続きを読む»