順調に進むドイツのワクチン投与

昨年12月27日から正式に始まったドイツのコロナ・ウイルスに対する予防接種が順調に進んでいる。5月28日までにワクチンの投与を少なくとも1回受けた人は3545万3649人で、人口の約42.6%に達する。既に接種を完了している人は1419万7101人で、人口の17.1%に相当する(注)。6月7日からは、今まで厳しく守られてきた接種者の優先順序制度が取り除かれ、同時に12歳以上の子供たちの予防接種も始まる。

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東京オリンピック・パラリンピックは開催するべきか? ― ドイツ・メデイアの論評

ドイツのバイオンテック社とアメリカのファイザー社は、5月6日、両社が共同開発したワクチンを7月23日から開催予定の東京オリンピック・パラリンピックの選手団と代表団に無償で提供することで国際オリンピック委員会(IOC)との間で合意に達したと発表した。これをきっかけに東京オリンピック開催をめぐるドイツ・メディアの論評をお伝えする。 続きを読む»

新風を巻き起こした緑の党初の女性連邦首相候補

今年秋の連邦議会選挙に向けて、ドイツの緑の党が男女の共同党首のうち、どちらを連邦首相候補に選ぶか、注目を集めてきたが、4月19日、同党は女性のアナレーナ・ベアボック共同党首を連邦首相候補に決定したと発表した。緑の党が連邦首相候補を出すのは、同党の40年の歴史で初めてのことで、女性である点と40歳という若さが新鮮な印象を与えた。緑の党は、この時点での世論調査では保守の政権与党に続いて第2党の地位を占めていたが、最近ますます支持率を高めており、メルケル首相の後継者に女性が再び選ばれる可能性も現実味を帯びてきた。翌4月20日のドイツの新聞のほとんどは一面トップにアナレーナ・ベアボック氏の写真を載せ、大きな記事を掲載した。その新聞論調を中心にお伝えする。 続きを読む»

緑の党初の首相候補はアナレーナ・ベアボック氏!?  

アナレーナ・ベアボック氏©️Urban Zintel

ドイツではこの秋、4年ぶりの連邦議会選挙が行われる。過去16年間連邦首相を務めたアンゲラ・メルケル氏は以前から、「今期が最後で次回は立候補しない」と表明しているので、この選挙で新しい連邦政権と新連邦首相が誕生する事は確実だ。もちろん、選挙でどの政党が 最大多数の票を得るかは、今回もいつもと同じように最も重要な事柄だ。しかし、現時点での国民の最大関心事はもっぱら、誰が各党の首相候補になるかということだ。

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メルケル首相の謝罪

緊急記者会見を開き、決めたばかりの措置を撤回すると告げたメルケル首相©️PHOENIX

メルケル首相は、3月24日、前日に16州の首相とのオンライン・コロナ対策会議で決定した、イースター(復活祭)期間の全ての企業や店舗に対する厳しい追加的ロックダウン措置を間違いだったと撤回し、混乱を招いたことに対して全ての市民に謝罪した。メルケル首相の謝罪に対するドイツの新聞論調と、その後の世論調査の結果をお伝えする。 続きを読む»

福島第一原発事故10年、ドイツの新聞論調

ドイツのテレビは、3月初めから福島第一原発事故の特集番組を組んで、当時の衝撃的な映像を流し、今に続くその影響を紹介し、新聞もさまざまな特集記事を掲載した。最大規模の原発事故から10周年の3月11日朝9時には、スヴェンニャ・シュルツェ連邦環境・自然保護・原子力安全相が記者会見して、ドイツ政府の見解を明らかにし、その様子は公共テレビで放映された。ドイツのほとんどの新聞は3月11日 の紙面で、原子力エネルギーの利用について解説を載せている。 続きを読む»