Author Archives: ツェルディック 野尻紘子

フランス、化石燃料にもさよなら?

フランス のニコラス・ユロ環境相はこの度、2040年以降、国内での石油と天然ガスの探索及び採掘を禁止するという閣議決定を発表した。同氏はこの7月に2040年以降のガソリン車とディーゼル車の販売禁止を発表したばかりで、ドイツで波紋を呼び起していたが、今回の発表も話題になっている。

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変わりつつあるドイツの難民政策

ドイツのメルケル首相がベルリン在の新聞やテレビ記者を対象に毎年夏の終わりに行なう恒例の記者会見が、今年も8月29日にあった。 2年前の2015年に、押し寄せる難民の受け入れに関して「我々はやり遂げられます」と発言して有名になった記者会見だ。 その後、ドイツの難民問題はどうなっているのだろうか。メルケル首相の態度はどう変わっただろうか。順を追って見てみる。 続きを読む»

業界と政治がディーゼル車の走行禁止に反対

ドイツ、シュツットガルト市の行政裁判所は7月末「ディーゼル車の市内の走行禁止も認める」という判決を下した。ディーゼル車から出る酸化窒素が同市の空気を悪くしているからだ。ディーゼル車はドイツで登録されている車の50%弱を占める。走行が禁止されると自動車業界に大きな打撃を与えることになるので、この判決は大問題になっており、業界と政治が一体となって反対している。 続きを読む»

原発の過酷事故の被害、1基で1000億〜4300億ユーロ

ドイツの近隣諸国の原発には、過酷事故に対して十分な保険が掛かっていない。ドイツのシンクタンクである環境社会市場経済フォーラム(FÖS、Forum Ökologische-Soziale Marktwirtschaft)が 再生可能電力の販売会社、グリーンピース・エナジーの委託で調査分析した結果だ。 続きを読む»

緑の党「2030年までに脱石炭火力発電」

連邦政府の脱原発決定がぶれることのないドイツで、テーマ切れのために低迷を続けているように見受けられていた緑の党が、今年9月の総選挙に向けて脱原発に続く課題を見つけ出した。新しいテーマは「2030年までの脱石炭火力発電」。同党誕生の発端は反原発運動だったのだが、脱石炭は果たして同党をどこまで引っ張っていけるだろうか。また、脱石炭はすぐにやってくるだろうか。

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欧州の中央に位置するドイツ・送電網の重要性再確認 

ドイツの四つの送電網運営会社の一つであるアンプリオンによると、ドイツはこの冬、何度もブラックアウト寸前の状態に陥ったという。理由は、いくつもの危険な要素が重なったことによる。ドイツのエネルギー転換が可能なのは、フランスから原発の電力が輸入出来るからだという伝説に近い噂が日本では広まっているというが、それは事実に反する。

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