東日本大震災、そして福島第一の過酷な原発事故から間もなく満7年を迎える。ここベルリンでは3月10日に原発反対の風車デモがSayonara Nuks Berlin主催で行われるが、ドイツ各地で原爆・原発反対の集会やさまざまな催しが計画されている。福島での原発事故をきっかけに2022年までの段階的な脱原発を決定したドイツでは、福島原発事故に対する人々の関心が高いが、ドイツ人の中には「あのような大事故を実際に起こした日本が、原発の再稼働を進めるのはまったく理解できない」という声が少なくない。最近では、押し寄せる難民問題を抱えるドイツで、「福島の支援より国内の難民問題を優先せざるを得ない」という人たちも増えている。そんな中でも7年前から福島の子どもたちのために多額の募金活動を続ける人たちがいる。 続きを読む»
メルケル首相が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU)とその姉妹政党であるキリスト教社会同盟(CSU)、それに国政第2党の社会民主党(SPD)は、2月7日、新たに、いわゆる大連立政権を樹立することで合意し、177ページにわたる連立協定を発表した。その中でエネルギー問題については3ページが費やされ、再生可能エネルギー促進の野心的な目標が示されている。実際に第4次メルケル政権が成立し、そのエネルギー転換政策が実施されて、再生可能エネルギーが今以上のスピードで増えると、目下計画されている送電網敷設計画では十分ではなくなると、関係者は問題視している。 続きを読む»
ドイツでは昨年9月の総選挙から昨日で丁度5ヶ月が経ったが、新政権はまだ誕生していない。メルケル首相が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU)と姉妹党のキリスト教社会同盟(CSU)及び社会民主党(SPD)は2月7日に、今までも組んできた大連立をこれからも続けることでやっと合意した。しかし現在はまだSPDの全党員が、この合意に関する賛否を投票している最中で、その結果が出る3月4日までは、この連立政権が果たして成立するかどうか分からない。そこで今話題になっているのは新政権の人事などだが、ここにきてCDUの幹事長が辞任を発表、メルケル首相が後任に女性のザールランド州の州首相を提案したことが大きな波紋を呼んでいる。 続きを読む»
「 EUの住民は、ガラス瓶やペットボトルに入った水の代わりに、蛇口から出てくる水道の水をもっと沢山飲むべきだ。そうすればプラスチックのゴミが避けられ、環境汚染が抑えられる。水道の水は検査が厳しいので質が高く、環境にも優しい。」そう語るのは他でもない欧州委員会のフランス・ティンマーマンス副委員長だ。この水道水の宣伝は 、増え続けるEUのプラスチックゴミ対策の一環で、EUは後日、プラスチック税の導入も考えていると伝えられる。 続きを読む»
難航していたドイツの連立政権樹立をめぐる交渉は2月7日、ようやく合意に達することができた。メルケル首相が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU )とバイエルン州を基盤とするその姉妹政党であるキリスト教社会同盟(CSU)、それに国政第2党である社会民主党(SPD)は、27時間にわたる最終協議で、引き続き大連立政権を組むことで合意し、分厚い連立協定を発表した。同時に第4次メルケル政権の暫定的な閣僚人事も報道され、論議を呼んでいる。 続きを読む»
2015年の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP 21)で決まった「パリ協定」を受けて、ドイツ政府が2016年に決定したドイツの「気候保護計画2050年」には、実現性があるだろうか。どうすればその目標は達成できるだろうか。ドイツ産業連盟(BDI)はこのほど、その実現性を探る「ドイツの気候改善への道のり」と題する研究報告を 発表した。それによると、2050年までに二酸化炭素の排出量を1990年比で95%削減するというドイツ政府の掲げる野心的な目標の上限を達成することは幻想に等しい。しかし下限の80%達成は技術的に可能だし、経済的にも消化できるという。 続きを読む»