ベルリンで行なわれた菅直人講演会で挨拶に出た緑の党の連邦議会議員コッティング=ウール氏が、「このごろ日本では、ドイツのエネルギー転換は『失敗』だと、多くのメディアが報道している」と語ったことは、前回このサイトでもお伝えしました。このことに関連して気がかりなのは、ドイツ人の人間性を証拠としてドイツのエネルギー転換を批判する非論理的な文章を度々見かけることです。これらは、他国の市民や、違った文化に対するヘイトスピーチにほぼ近いと感じました。ところで、こういった「ヘイト」はどこから来ているのでしょうか。
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快適な暮らしを送りながら、なおかつCO2の負荷を減らすことはできないものかと、ハインツ・フェルドマンさんは2009年の夏、友達2人と話し合いました。55人が協同でそのビジョンを実行に移し、2013年、39世帯が住める共同住宅が完成しました。オーストリアの首都ウィーンに建てられた8階建ての住宅プロジェクト・ウィーンを、将来を示す好例として、今年の秋、ある建築雑誌が取り上げました。
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ドイツや日本のNGOがアフリカの貧しい地域で、排泄物から堆肥「テラ・プレタ」を作るトイレの建設に努めています。
「飢餓、貧困など経済的な理由で、難民が黒い大陸アフリカからヨーロッパへ押しかけていると思うのは間違いだ。1日の生活に1.25ドル以下しか持たない人々は健康状態からみても、経済的にみても、村から脱出することができない」とあるジャーナリストは述べていました。「テラ・プレタ」が作れるエコサントイレは村に残った人々の「希望の星」となっています。 続きを読む»
ドイツの夏2015年は、各地で最高気温が記録されています。ドイツ気象局の発表によるとドイツの年間平均気温は1961年~1990年までは8.2℃で、1991年~2014年は9.1℃でした。平均気温が1度上がるだけで、米、麦などの穀物の収穫量が10%減るそうです。
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ボカシ・アイマー
漫画、豆腐、寿司、津波などと、ドイツ語となった日本語がたくさんあります。最近、耳にしたのが「ボカシ」という日本語です。「Bokashi」とGoogleに入力すると、表示された関連ページの数が45万以上。ドイツ語のあるウェブサイトには「ボカシは日本語からきていて、台所の生ゴミを醗酵させて、たい肥を作る方法を示す」という説明がありました。
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地下鉄の駅で見たポスターは、ベルリンで行なわれるキャンペーン「2015年7月3日はビニール袋なしの日」の宣伝でした。市のマスコットは熊ですが、ポスターの熊は北極熊です。地球温暖化の影響で生息地が脅かされている白熊が「参加してください」と市民に呼びかけています。今回、週刊新聞ディ・ツァイトのルポを読んだ私は、「ベルリン市民がビニール袋の使用を1日やめるだけでは、まさに焼け石に水では?」と思ってしまいました。
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