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ロシアの核兵器がドイツの電力に!

エネルギー新戦略として、2030年代に原発稼動ゼロを目指すと宣言したにも関わらず、日本政府が大間原発など現在建設中の原発の工事続行を認め、青森県での核燃料サイクルを継続する方針であるということで、日本国内でも矛盾していないかという声が上がっているようです。核燃料サイクルに固執する理由には、プルトニウムが優秀な核兵器材料になるからだという説もあります。やっぱりそれが理由なのだろうかと考えていたところ、ドイツの新聞でどきっとする記事を見つけました。

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ドイツの政治家の夏休みの過ごし方 

ドイツ連邦議会は、今年6月29日から9月11日まで夏休みでした。この時期、動かないのは政治だけではなく、劇場や交響楽団、ギャラリーなどの文化界、ブンデスリーガなどのスポーツ界もシーズンオフで、ドイツは冬眠ではなく夏眠状態といった感じです。いつもはさまざまな政界の動きを伝えるニュース番組も、この時期には伝えることが不足するため、いわゆる”夏の穴を埋める話”といわれるような、とりとめのない話を扱います。

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「何も学ばず」

7月5日に国会 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会が、同23日に政府事故調査委員会が最終報告を公表したのを受け、日本の新聞雑誌ではこの2つの報告に加え、東京電力と民間のもの、計4つの報告を比較する記事が多く見られるようだ。7月6日の南ドイツ新聞は、5日の国会事故調査委員会の国会での最終報告について、「罪と無知−調査報告によれば、福島原発事故は日本政府と東電の責任」という大きな記事を掲載した。事故から9日後に空中から撮影された、福島原発の痛々しい写真も大きくあり、”廃墟の風景”というキャプションがついている。

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大飯原発前の抗議活動、ドイツでも伝わっています        

2年ぶりに日本へ里帰りしてきました。滞在中、日本ではいろいろなことがありました。1995年の地下鉄サリン事件に関わり、潜伏していた元オウム心理教信者、高橋克也容疑者の逃亡と逮捕、消費税増税法案をめぐる激しい議論と民主党内での造反、オスプレイの沖縄普天間基地配備問題、松田聖子さんの3度目の結婚、などなど。でも、みどりの1kWh視線の私にとって一番の注目の的は、大飯原発第3、第4基の再稼動をめぐる動きでした。6月16日、上京した福井県の西川一誠知事が野田首相に再稼動への同意を伝える、何かの儀式のようなニュースの映像を、私はなんとも不思議な感じを覚えながら見ていました。

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ドイツサッカー連盟使節団、アウシュヴィッツを訪問

6月8日、欧州選手権ウクライナ・ポーランド大会が開幕しました。ドイツ代表はポーランドのバルト海に面するグダンスク(ダンツィヒ)にチーム拠点を置いていますが、そこへ向かう前の6月1日、ドイツサッカー連盟の使節団がアウシュヴィッツ元強制収容所を訪問しました。使節団には、ドイツサッカー連盟のヴォルフガング・ニースバッハ会長、ヨアヒム・レーブ代表監督の他、選手代表としてフィリップ・ラーム主将、二人のポーランド系ドイツ人選手、ルーカス・ポドルスキーとミロスラフ・クローゼも加わりました。  続きを読む»

ほんとうにドイツから原発が消えるのはいつのこと?  

ドイツにある17基ある原子炉のうち8基が停止されたのは、ほぼ1年前のことでした。でも、それで原子炉が消えたわけではありません。シュピーゲル誌(2012年4月18日の記事「原発解体をためらう電力会社」)によると、運営者であるエネルギー供給会社は、それどころかまだ廃炉の申請もしていなく、反原発運動家たちから批判が出ているそうです。

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