今年のベルリン映画祭が終わった。多くの映画を見て、「今年の映画祭を貫く赤い糸は変革」と言ったディレクターの言葉を実感しているところである。「アラブの春」をとらえた映画や、オキュパイ・ウォールストリート運動の根底にある不公平な社会への怒りをテーマとする映画が数多く上映されたが、原発に関連する映画が日本からのドキュメンタリーも含めて上映された。舩橋監督の「Nuclear Nation」については別の記事で詳しく書いたので、ここではフォルカー・ザッテル監督の「アンダー・コントロール」と「シルクウッド」を取り上げる。
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暗くて寒いベルリンに一条の光が差し込んだような華やかさを与えるのが、ベルリン映画祭だ。毎年、2月第2週の木曜日から10日間(今年は2月9日から19日まで)、ベルリンはポツダム広場を中心に、映画祭の賑わいで街全体がパッと明るくなる。今年で第62回を迎える映画祭を前に、1月中旬にはプレス用の試写会が始まり、1月31日には最終プログラムが発表される。
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1985年にノーベル平和賞を受賞した「核戦争防止国際医師会議(IPPNW, International Physicians for the Prevention of Nuclear War)」という世界的な組織がある。世界60ケ国以上の国にこの組織の支部がある。ドイツにも日本にも支部があるので、両国の医師会議のホームページを比べてみた。読者の皆さまにも実際にご覧になっていただきたいので、以下にそれぞれのサイトのアドレスを記しておく。
ドイツ: http://www.ippnw.de/startseite.html
日本: http://www.hiroshima.med.or.jp/ippnw/
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福島の原発事故に対して、ドイツはヨーロッパ諸国の中で最も過激かつ過敏に反応したと言えるだろう。この事情に関しては、私たちのサイトでも何度か触れられている。ところでヨーロッパ諸国のエネルギー政策は、福島の影響を受けたのだろうか。
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「みどりの1kWh」という私たちのサイトにぴったりのニュースが一年の最後に飛び込んできた。ベルリンの日刊新聞ターゲスシュピーゲル(Der Tagesspiegel)の12月17日付の新聞に、「電気はますますみどりに」という大きな見出しが躍っている。オンライン版シュピーゲル(Spiegel Online)は、「再生可能エネルギーが原子力と石炭を抜く」というやや散文的な見出しである。このニュースについては、日本でもNHK、毎日新聞などで報道されたようである。
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10月下旬以降、ドイツの新聞に「2012年から電気料金値上げ」の文字が目立つようになってきた。その中でもベルリンの日刊紙「デア・ターゲスシュピーゲル(Der Tagesspiegel)」の見出しには度肝を抜かれた。「ヴァッテンファルが料金を値上げ - フクシマのツケをベルリン市民が払う」という見出しである。
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