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「乾ききった夏-我々は生活態度をどう変えなくてはいけないのだろうか」

とは、8月末の日曜の晩のテレビのトークショーのテーマだった。今年のように、これほど毎日、太陽の出る夏を経験したことは、ドイツ生活50年を超す私にとって初めてだった。来る日も来る日も太陽が燦々と、いやジリジリと照り、しかも気温が高く、40度に近づく日も度々あった。そして北ドイツや東ドイツでは、何よりも4月から9月まで、雨らしい雨がほとんど降らなかった。水不足で農地にひびが入り、農作物が干からび、収穫高が例年の半分以下だったり、牧草が育たないため家畜の緊急屠殺に迫られたりした地域も出た。大多数のドイツ住民が、地球温暖化を垣間見たと感じた夏だった。それとも、それはもう始まっているのかもしれない。 続きを読む»

フランスのユロ環境相電撃辞任—脱原発にも影響?

フランスのユロ環境相は、8月28日、突然辞任の意志を明らかにした。フランスの著名なジャーナリストであり、環境保護派の強力なアクティヴィストであるニコラ・ユロ氏(63歳)をマクロン大統領が環境相に任命し話題になったのは約15ヶ月前の昨年5月だったが、今回はマクロン大統領にもフィリップ首相にも事前の相談なしの辞任発表だった。 続きを読む»

VWもカーシェアリング市場に参入 — 所有から共有へ

VWは2019年、電気自動車でベルリンのカーシェアリング市場に参入。©Volkswagen AG

世界最大の自動車メーカーであるフォルクスワーゲン(VW)が、2019年からベルリンでカーシェアリングのサービスを開始すると発表した。同社の市場参入によって、この分野で先行していたベンツ、BMWとVWのドイツ自動車メーカー御三家が勢揃いすることになる。VWはこれをきっかけに、モビリティーサービスに力をいれるそうで、メーカーが自動車を製造するだけの時代は終わったと言えそうだ。その背景には、 物を持つより、必要なときだけ借りて使う方が賢いという新しい生活スタイルの普及がある。 続きを読む»

直流高圧地下ケーブルとは、どんな送電網?

ドイツが2022年の脱原発後に、ドイツ北部や北海・バルト海で多量に発電される再生可能電力を、電力需要の多い南ドイツ地域に送る基幹送電網は、直流高圧送電網になる予定だ。直流高圧送電網とはどんな送電網なのだろうか。当初は架空ケーブルとして計画されていたが、2015年秋に住民の反対を反映して、大部分が優先的に地下に埋設されるように計画が変更した。しかしここにきて、地下ケーブルではなく、やはり架空ケーブルにして欲しいとする声もあがっている。 続きを読む»

ドイツ連邦政府、再生可能エネルギー増加に伴う送電網の拡充促進

ドイツのペーター・アルトマイヤー連邦経済・エネルギー相(キリスト教民主同盟、CDU)は、8月14日、ボンで記者会見し、エネルギー転換にとって死活の問題である、送電網の拡充に積極的に取り組む姿勢を強調した。アルトマイヤー・エネルギー相は、新たに「電力行動計画」を立ち上げると発表するとともに、各地の送電網新設に反対する市民グループを現地に訪ね、話し合いを行う意向を明らかにした。 続きを読む»

編集室からのお知らせ

2011年3月のフクシマの事故をきっかけに、このサイトは生まれた。私たちがサイトを正式にスタートさせたのは、2011年8月15日。技術さえあれば、人々の生活は幸せで豊かになるという技術至上主義は、フクシマによって打ち砕かれ、その衝撃は、第二の敗戦に匹敵するという気持ちからだった。フクシマの衝撃を受けて2011年6月に、早々と脱原発を決めたドイツの動きを、日本の人たちに伝えたいというのが私たちの思いだった。

それから丸7年。ドイツの脱原発の決意は揺らいでいない。2022年末までには最後の原発が停止され、脱原発が達成されることを、私たちは確信している。明日何が起きるか予測できない、不透明で不安定な時代のなかで、確実に目標に向かって何かが進んでいることを実感できるのは嬉しいことだ。段階的な脱原発が計画通り進むにつれ、 ドイツ社会の関心は、エネルギー転換という大プロジェクトの実現に移ってきている。

この7年の間に、いろいろな事情で仲間が加わり、去っていった。最後に残った「緑の魔女」は二人。掲載する記事の本数が減り、サイトの存在意義について悩むこともあった。けれどもやはり、脱原発を見届けるまで伴走し続けたいという気持ちから、少し形を変えて、このサイトを続けていくことにした。

「じゅん」こと永井潤子、「こちゃん」ことツェルディック・野尻紘子、そして新しく仲間に加わる池永記代美もジャーナリストで、いずれも実名で文章を書いてきた経験があることから、これからはこのサイトの記事も実名で書くことにした。本サイトの主題は今まで通り、脱原発やエネルギー転換だ。しかしそれらとは一見関係のないように見える、ドイツの政治や社会、生活についての記事がこれからもたびたび登場するだろう。それはそうしたテーマの中に、ドイツでなぜ脱原発やエネルギー転換が可能なのかを読み解く鍵がひそんでいると、私たちが思うからだ。

筆者一同

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