Author Archives: 池永 記代美

奥の深い「ゴミ美術館」が、ベルリンにオープン

旅行で日本に行ったドイツ人の友人に日本の印象を尋ねると、「街角にゴミ箱がないのに、ごみが落ちていないのに驚いた」という返事がかえってきた。確かに日本の街は清潔だ。それに比べてベルリンは、タバコの吸い殻、ビニール袋、テイクアウト用のプラスティックのコーヒーカップ、犬の糞、時には古いテレビやソファーなど粗大ゴミまで路上に転がっていたりして、不快な気分になることがある。誰が見てもいい気はしないが、なかなか解決しないゴミ問題。そんな中で、今年の3月中旬、ベルリンに「ゴミ美術館」が誕生した。

路上で最も多いゴミがタバコの吸い殻。ゴミ美術館の壁に取り付けられた作品

 

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私たちの未来を奪わないで! 生徒たちの金曜デモ

ベルリンはデモのメッカだ。家賃高騰に反対するデモ、安全な自転車レーンの敷設を求めるデモ、公共交通機関職員の賃上げ要求デモ。犬の飼育の規則が厳しくなるのに反対して、犬がデモをしたこともあった。ベルリンのどこかで、毎日一つはデモが行われているように感じていたが、その予想は大外れだった。2018年は平均すると、なんと1日に12件もデモが行われたそうだ。そんな数多くあるデモの中で、今、最も注目されているのが、毎週金曜日に生徒たちが温暖化対策を求めて行うデモ、「Fridays for Future (未来のための金曜日) 」だ。

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フクシマ8周年を前に、今年もベルリンで反原発「かざぐるまデモ」

東日本大震災による福島第一原発の事故が起きてもうすぐ8年目という3月9日、ベルリンの中心部にあるブランデンブルク門前のパリ広場に、黄色い風車を手にした人たちが300人ほど集まった。脱原発や反原発を訴えるためだ。通称「かざぐるまデモ」と呼ばれるこのデモは7年前から毎年、ベルリン在住日本人たちが作る「Sayonara Nukes Berlin(さよならニュークスベルリン)」が中心になって行われており、デモに参加する人たちが風車を持って行進することになっている。今年のスローガンは、「フクシマは警告する。世界中で脱原発を!(Fukushima mahnt: Atomausstieg weltweit!)」だった。フクシマから遠く離れたベルリンで行われたこのデモに、どんな思いが込められていたのかー。主催者や参加者の声を届けたい。

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ベルリン州で3月8日の国際女性デーが祝日に

3月8日は国際女性デーで、ベルリンでも女性たちによる、もしくは女性たちのための様々な催しが行われるが、今年はいつもより多くの人が参加するかもしれない。というのも、ベルリンでは、今年から3月8日が祝日になり、仕事も学校も休みになるからだ。

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心を揺さぶるホロコーストを生き延びた人の証言

ナチズムの犠牲者のための追悼式が行われた連邦議会本会議場

1月31日、ドイツの首都ベルリンの中心部にある旧帝国議会の建物に、半旗が掲げられた。この中にある連邦議会本会議場で、ナチズムの犠牲者を追悼する式典が行われたからだ。式典ではヴォルフガング•ショイブレ連邦議会議長の演説に続いて、来賓でイスラエルの歴史学者ザウル•フリードレンダー氏(86歳)が、 愛する親と引き裂かれた時の思いを、静かに語った。

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躍進中の緑の党、2019年は試練の年

このところ日本のメディアが取り上げるドイツの政党話といえば、メルケル首相が党首を辞めたキリスト教民主同盟(CDU)か、2017年の連邦議会選挙で初の議会入りを果たし、それ以降も衰えを見せていない右翼ポピュリズム政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に関わるものがほとんどだ。AfDの躍進や、旧東ドイツの街で起きた排外主義のデモのことが報じられると、かなりドイツが右傾化しているように受け取られがちだが、それは一部の現象でしかない。というのも、人権主義や平和主義を掲げる緑の党が、AfDより目覚ましい躍進ぶりを見せているからだ。

緑の党のロゴ

 

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