去年に続き再生可能電力がトップ

ツェルディック 野尻紘子 / 2016年2月28日

ドイツでは2015年も再生可能電力の発電量が伸び、総発電量に占める割合が2014年の26.2%から30.0%に達した。一方、昨年6月にはドイツで稼働中だった残り9基の原発のうち、最も古いグラーフェンラインフェルド原発が停止したため、原発による発電量は総発電量の15.8%から14.1%に減った。ドイツ全国エネルギー・水利経済連盟(BDEW)の速報による。

昨年のドイツの年間総発電量は647TWhで、内訳は、再生可能電力がトップの194.1TWh(30.0%)、次は褐炭の155.0TWh(24.0%)。石炭の118.0TWh (18.2%)、原発の91.5TWh(14.1%)、天然ガスの57.0TWh(8.8%)、その他31.5TWh(4.9%)が続く。特に目を引くのは、再生可能電力以外の全ての電力の発電量が2014年に比べ減ったことだ。

再生可能電力の中では風力発電の発電量が最も多く86.0TWh、総発電量の13.3%を占めている。次に多いのはバイオマスの44.2TWh(7.7%)。太陽光発電は38.5TWh (5.9%)、水力発電は19.5TWh(3%)となっている。

伸びが特に大きかったのは洋上風力発電で、発電量は1年前の約5倍に近い8.1TWhとなった。これは、2014年中頃まで難しかった洋上発電装置と送電網との接続が、年後半に上手くいくようになり、それまで待機していた発電装置が一気に接続された結果だ。しかし全体としてはまだ陸上の風力発電装置による発電の方がずっと多く、昨年の発電量は77.9TWhだった。

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