下がるドイツの電気料金 – 理由は自然エネルギーの増加

こちゃん / 2014年12月7日

電力を一般家庭などに販売するドイツの電力販売会社の多数が、来年1月からの電気料金を下げると発表した。このところ上昇しか知らなかった一般家庭用電気料金が下がるのは、14年ぶり。自然エネルギーの大幅な発電量の増加で、電力取引市場での電力取引価格が低下していることと、再生可能電力を促進するために消費者が電力料金に上乗せして支払う賦課金が、ごく僅かではあるが来年下がることが理由だ。

ドイツでは再生可能電力の大幅の増加で、電力が市場に余っており、電力取引市場での電力卸売価格はかなり以前から低下を続けている。ところが電力販売会社は今まで、この卸売価格の低下を消費者に還元しておらず、それが批判の対象になっていた。

また、ドイツの4大送電網運営会社はこの10月に、再生可能電力促進のための賦課金を来年1月から1kWh当たり0.07ユーロセント(約0.1円)下げると発表していた。

電力販売会社は毎年、次年度の料金体系を11月20までに提示すことが決まりとなっている。消費者がインターネットで電力の販売価格を比較出来るウェブサイト、ヴェリヴォックスによると、11月20日までに来年度の料金引き下げを発表した電力販売会社の数は242社にも及ぶという。低下額は平均2.4%で、4人家族の場合、年間電気料金が来年から30〜35ユーロ(約4350〜5075円)下がる見込みだ。他の同様のウェブサイト、チェック24によると、中には料金を10%近く下げる会社もある。そうなれば年約134ユーロ(約1万9430円)の節約も可能だという。

「こんなに沢山の電力販売会社が値下げを一斉に発表するのは初めて」とチェック24の広報は喜ぶ。「ただ、値下げはとっくに実施されているべきだったし、値下げを発表していない会社も多い。平均値下げ幅ももっと広くても良かったはずだ」とも批判する。実際、全国にある約850の電力販売会社のうち、まだ値下げを渋っている会社の方が、値下げを発表した会社よりずっと多い。

ドイツ連邦統計局によると、ドイツの一般世帯が2013年に支払った電気料金は、2000年比でほぼ倍の92%増となっていた。その間、電力生産費は35%しか上昇していなかったのだが、税金や再生可能電力促進のための賦課金は急テンポで増加していた。特に一般家庭の負担が多かったことは、工業用と営利事業用の電気料金が2000年比で76%ないし79%しか上昇していなかったことで分かる。これら大口電力消費者は、電力を直接取引市場で購入するなどして、2008年以来下がり出した電力調達費の恩恵を受けることが出来たからだ。

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