ベルリンでの8月6日

広島の原爆記念日の8月6日朝、自宅に配達された朝日新聞の国際衛星版を開くと、「どんな状況でも核兵器にノーを」という大きな見出しが目に飛び込んできた。一面のトップ記事は原爆の詩の朗読を続ける女優の吉永小百合さんとのインタビューで、「広島、長崎の原爆被害にあった日本人だけは、どんな状況でも未来永劫、核に対してアレルギーを持ってほしい」という彼女の言葉が強く印象に残った。 続きを読む»

温泉地でチェコの原発に思いを馳せる

休暇でチェコの有名な温泉地、西部ボヘミア地方のカルロヴィ・ヴァリ(ドイツ名、カールスバード、カールの温泉という意味)に行って来た。日本の草津と姉妹都市関係にあるこの温泉地を訪ねたのは初めてで、ボヘミア地方が褐炭生産地として有名なことも今回の旅行で初めて知った。ベルリンでの忙しい毎日を離れてのんびり保養するために行ったのだが、現地でチェコの置かれた状況を知り、私の関心はこの国の原発問題にも向かった。 続きを読む»

ふくもと まさお著『ドイツ・低線量被爆から28年−チェルノブイリはおわっていない』を読んで

私は、この本に出会って、一言でいえば、「救われた!」思いだった。日本を外から眺めている者にとって、恒例となった反原発デモへの参加や、福島の被災者への僅かなカンパだけでは「靴の上から足を掻いている」ようで気持ちがおさまらない。

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省エネ住宅、  設備に頼るか、環境を活かすか

gary 1日本でもパッシブハウス、ゼロエネ住宅、プラス住宅などの言葉があふれかえっているそうですが、最近「これどう思う」と東京ある住宅建設事務所のホームページへのアドレスが送られてきました。クリックすると城壁の銃眼を思わす窓が目立つ、立方体の住宅が見られます。ドイツ語の「空間」という単語がそのまま使われていて、「ドイツの住宅のように省エネ」と客の興味を引き付けているようです。 続きを読む»

石炭を燃料とする火力発電の輸出にも待った?

ドイツ政府はこの6月に、民間企業の原発輸出に対して国の保証を断ち切る方針を打ち出したが、これからは地球温暖化の原因となる石炭を燃やす火力発電に関連する技術の輸出にも国の援助をなくすかもしれない。バーバラ・ヘンドリックス連邦環境相が提案している。独全国紙「フランクフルター・アルゲマイネ」の報道による。 続きを読む»

シェーナウ電力会社(EWS)が灯す希望

サッカーワールドカップ大会でドイツ・ナショナルチームが勝ち進み、ドイツ国内はワールドカップ一色に染まった感がした6月27日、シェーナウから嬉しいニュースが届いた。シェーナウと言えば、ドイツでは再生可能エネルギーによる電力生産の町として知られているが、実はナショナルチームの監督ヨギ・レーヴの出身地でもあり、ドイツが優勝したときは、シェーナウでも多くの人たちが優勝を祝うシーンがテレビで伝えられた。このシェーナウからの嬉しいニュースとは、反原発の市民運動から生まれた同市のエコ電力会社が、今年の「電力革命児」賞は日本に送ることを発表したというニュースである。

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