電力の出力調整に10億ユーロ

ドイツでは、再生可能電力の急テンポな増加に伴い、 送電網運営会社が従来型の発電所に出力の調整を要請するか、あるいは、太陽光発電装置や風力発電装置を送電網から切り離す頻度が増えている。送電網の混雑を避け周波数の安定を保つことが目的だ。そのためにかかった費用は、昨年一年間に約10億ユーロ(約1130億円)に達した。 続きを読む»

遅れる「電力アウトバーン」の建設

ドイツのエネルギー転換に伴い、ドイツ北部や北海・バルト海のウィンドパークで多量に発電される電力を、電力需要の多い南ドイツ地方に送るために不可欠とされる数本の高圧送電網の敷設が遅れる見込みだ。以前の計画では、ドイツで最後の原発が停止される2022年末までに完成することになっていたが、住民の反対が多かったために、2015年秋、送電網の大部分を地下に埋設するように計画が変更されたことが理由だ。ドイツ連邦ネットワーク庁の発表による。

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再生可能電力、総消費量の100%まであと一歩

ドイツでは、再生可能エネルギーによる発電量が一時的に同国の電力総消費量の100%近くに達する日が増えている。お天気が良く強い風が吹き、しかも学校や会社、お店が休みの休日で、工場も大半稼働していないような日だ。

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ドイツ原発事情の今、その2−100万年続く放射性廃棄物の危険

ドイツ連邦環境・自然保護・建設・原子炉安全省は、チェルノブイリ原発事故30周年にあたり、ドイツを中心とする世界の原発事情を検証する「みんなで脱原発を!」というタイトルの小冊子をまとめた。前回は、この小冊子の記述のうちドイツとその他のヨーロッパの原発の現状を取り上げたが、今回は、廃炉や放射性廃棄物の最終貯蔵という困難な課題について紹介する。小冊子では、放射性廃棄物のいわば「在庫調べ」によって、問題解決のとてつもない難しさが浮き彫りにされている。 続きを読む»

エネルギー転換、成功の鍵はフレキシビリティー

エネルギー転換の成功は太陽光や風力発電にかかっている。再生可能電力は熱需要や交通分野でも利用できるからだ。在ベルリンの再生可能エネルギー・エージェンシー(AEE、Agentur für Erneuerbare Energien)がこのほど複数の調査結果をまとめた。 続きを読む»