Author Archives: ツェルディック 野尻紘子

緑の党初の首相候補はアナレーナ・ベアボック氏!?  

アナレーナ・ベアボック氏©️Urban Zintel

ドイツではこの秋、4年ぶりの連邦議会選挙が行われる。過去16年間連邦首相を務めたアンゲラ・メルケル氏は以前から、「今期が最後で次回は立候補しない」と表明しているので、この選挙で新しい連邦政権と新連邦首相が誕生する事は確実だ。もちろん、選挙でどの政党が 最大多数の票を得るかは、今回もいつもと同じように最も重要な事柄だ。しかし、現時点での国民の最大関心事はもっぱら、誰が各党の首相候補になるかということだ。

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ドイツの二酸化炭素排出量、2020年は1990年比でマイナス40.8%

日本と同じように、地球の温暖化を避けるために 2050年までの「カーボン・ニュートラル」を宣言しているドイツは、昨年、二酸化炭素の排出量を1990年比で40.8%削減した。これでドイツは、独自に立てていた「 二酸化炭素の排出量を2020年に1990年比でマイナス40%にする」という削減目標を達成したことになる。ドイツ連邦環境庁がこのほど発表した『2020年度気候保護報告書』で明らかになった。

電力大手RWE のノイラート褐炭火力発電所 ©️RWE AG

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脱原発を決定したドイツの今

福島第一原発で最大規模の原発事故が起きた2011年3月11日は、ドイツにとっても節目になった。それまでは、進んだ高度の技術を持つ国にとり原発は制御可能と思われていたのだが、この事故は高度技術先進国である日本で起きたからだ。メルケル首相は事故直後に、国内の全ての原発の安全点検と古い原発7基の一時稼働停止を命じた。そして連邦議会は6月30日に、連邦参議院は7月8日に、2022年までの段階的な脱原発を決めた。ドイツの脱原発の現状はどうなっているのだろうか。

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ロックダウンからロックアップへ

ドイツの現行コロナ制限措置は、日本の緊急事態宣言よりずっと厳しく、学校や幼稚園、商店やレストラン、映画館や劇場などの閉鎖が義務づけられていて、通常ロックダウンと呼ばれる。このロックダウンに含まれる美容院と理髪店が、2月10日のコロナ対策会議で、3月1日から開店を許されることに決まって、国中がホッとして喜んでいる。

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コロナ対策会議での激しい議論

ドイツのメルケル首相と16州の州首相は1月19日、再びコロナ対策会議を開き、1月31日まで有効とされていた現行の各種制限措置を2月14日まで延長し、さらに一部強化することを決めた。本来、次回会議は1月25日に開くことになっていたが、それを約1週間前倒しにした背景には、新規感染者数が思うように減らないことや、英国で広まっているウイルスの変異種がドイツでも発見されていること、予防接種が上手く進んでいないことなどがある。

ポスターで、コロナ規制に従うように呼びかける連邦保健省©️Bundesministerium für Gesundheit

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ドイツの総発電量の約半分を占める再生可能電力

ドイツ全国エネルギー・水利経済連盟の速報によると、再生可能電力がドイツの今年の総発電量に占める割合が45%に達した。前年比では5パーセントポイント上昇したことになる。そのことを、同連盟のアンドレー会長は「再生可能電力の凱旋」と評価する。

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