ドイツからの安い電力で潤う隣接国

こちゃん / 2012年12月30日

2011年3月以来、全17基のうち8基の原発が停止しているドイツは、2012年も電力輸出国に留まった。ドイツ全国エネルギー・水利経済連盟(BDEW)によると、1月から9月までの間に電力の輸出が輸入を下回った月は1度もなかった。同期間中にドイツから隣接国に流れた電力は146億kWhで、1年前より130億kWhも多い。例えばこの9月1ヶ月だけでも、ドイツが輸入した電力は32億kWh、輸出した電力は54億kWhで、差額は22億kWhにも及ぶ。ドイツから好んで電力を購入する国も増えているという。

 ただ、輸出が輸入を上回った事実を、全てが商業上好ましい輸出超過だったとは言えない。輸出の中には、例えば、ドイツで風が強く吹き、必要以上に風力電力が発電された際に、 電力網で繋がっている隣接国にドイツから物理的に流れた電力も含まれる。その際に対価は支払われない。

産業エネルギー経済連盟(VIK)のアネッテ・ロスケ支配人は、「送電網や蓄電装置が欠けていたり、あるいは消費者と従来の発電所が電力消費のピーク時をお互いに上手く調整したりしないために電力が余り、例えば、再生可能エネルギー優先法(EEG)に従って消費者が賦課金を支払っている高い電力が 輸出されるなら、それは成功物語とは言えない」とキッパリ言い切る。

ドイツでは今年確かに、過去最大量の再生可能エネルギーが発電され、それがライプツィヒの電力取引所で取引される電力の価格を下げている。BDEWによると、そのためにこのところ国外からの電力の買い取りが増えており、隣接国のオランダなどではガス火力発電所を廃炉にし、ドイツから安い電力を買っているという。

一時期の現象と思われるが、ドイツ国内での送電、蓄電などの努力が不可欠なことは明白だ。

2 Responses to ドイツからの安い電力で潤う隣接国

  1. koba says:

    すごいですね、「オランダはガス火力発電を廃炉にして、ドイツから安い電力を買う」 これだと本当にドイツは原発廃炉、現実的な方向なんですね。さすが、世界最強の工業国ドイツ。それに比べ、日本は随分とモタモタしているような気がします。

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