コーラビにこっています - 漬物談議 -

さざえ / 2011年9月24日

ザウアークラウト(ドイツのキャベツの酢漬け)、キムチといった漬物は保存食としても健康食としても世界で高く評価されています。これらの漬物の傍らで、 ささやかな存在感を持って頑張っているヌカヅケを忘れてはならないと思います。短期間で新鮮な野菜を自分の好みに味付けできる即席漬けです。糠を使わず、 プレーンヨーグルトを糠床代わりにしている人もいます。いずれにせよ、漬物類は洋の東西を問わず、エネルギー使用ゼロの省エネ精神に貫かれた食品です。


余談になりますが、われわれ古参の魔女たちがドイツに来たばかりのころ、店頭に並ぶバカでかい野菜類、その種類の貧しさ。さらに店員の愛想のないことにも へきえきしたものでした。今は時代が変わり、トルコ人の店も増え、店頭の野菜の種類も豊富になると同時に、店員の態度にも変化が出てきました。

絵:三崎由理奈絵(三崎由理奈さんが描いてくださいました)をご覧ください。キャベツの親戚で、コーラビ(Kohlrabi)と言います。辞書を見ると、カブキャベツと かカブハボタンとなっていますが、これはれっきとしたキャベツの仲間です。日本で一般的にキャベツと呼ばれているものは、ドイツでは白キャベツと称されていますが、彼らの家族構成の豊富なこと、名称もなかなかオツなモノがあります。例えば、バラキャベツ、花キャベツ、みどりキャベツなどなど。

白キャベツだと葉がくるくると巻かれるのですが、コーラビでは頭部というか下部というかが数本の葉っぱに変貌し、隠れていた芯が我が存在を見よとばかりに発達を遂げるのです。初めて目にした人にとって、これがキャベツの仲間だとは思えないでしょう。

なぜこんなにコーラビにこだわるかというと、このヌカヅケがめっぽう美味なのです。そして安価。夏場はテニスボールくらいの大きさのものが50セント(約55円)で、冬場でもその倍くらいです。私にとって、コーラビとの出会いは大きな発見でした。

漬け方ですが、皮をむいて4つ割にして糠床に入れます。塩分が少ないと日持ちがよくないので、塩を多めに入れます。食べる際に水出しをします。夏場は一夜で食べられます。

人参や、トルコ人の店で買えるねじれた細いキュウリ、ピクルス用の小さなキュウリも、ドイツで手に入る漬けものに適した素材です。ドイツやフランスの友人などにもファンが増えています。省エネの観点から漬物について考えてみました。

2 Responses to コーラビにこっています - 漬物談議 -

  1. みづき says:

    コーラビ、私も好きです!
    よく味噌汁に入れてます。
    日本的な料理を作るときに、大根とかカブの代替品として
    使いやすいなーという印象です。

    ドイツに住んでると、どうしても肉の消費量が増えて、
    お通じが悪くなりがちなんですが、コーラビって、
    繊維分がとても多くて、体調を整えるのに
    役立ってる感じがします。

  2. Okada yofa says:

    10月に滞在したベルリンで、マーケットへ行く度に、いつも気になっていた野菜です!
    コーラビを、その時に知っていたらと、悔やまれます。
    次に行った時には、必ずいただきます。^^